
ダムへ潜航し、水中を泳いで施設に傷みがないかを調べる点検ロボットを、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が発表した。
ダム、高速道路、トンネル、橋。高度成長期に建設が進んだ日本の社会インフラは、できあがってから50年を経過するものが今後加速度的に増えてゆく。一方、老朽化に対応するための資金も人材も不足しつつあり、NEDOはロボットを含むITを効率よく駆使して補おうと考えている。
ダム点検ロボットは神奈川県のキュー・アイというメーカーが開発した。厳密には水中に潜るロボットと、それを水面から吊り下げる水上ロボットの2機が連携するシステムになっている。

水上ロボットがダムの壁面に吸いつき、停留する機能などがある一方、水中ロボットは泳ぎながら壁面をカメラで自動撮影し、劣化状態を調べる。
10月24日、25日には神奈川県相模原市の城山ダムで実証実験を行う予定だ。神奈川県が公募事業として支援しており、キュー・アイは県と連携しながらロボットの実用化を目指す。