「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」

30年くらい前に公開されたコミック作品に、ロボットが普及した21世紀の生活をテーマにしたものがあった。作品中には、ある警備会社が警備ロボットを導入し、その結果、やることがなくなった警備員たちが一日中雑誌を読んでのんびり過ごす…といったシーンが描かれている。

実際に21世紀に住む私たちから見れば、この未来予測が間違っていることがわかる。もしそのようなロボットが警備会社に導入されれば、社員たちはのんびり雑誌を眺めていられるのではなく、会社をクビになり、新しい仕事を探さなければならなくなるはずだ。

このように、“職場”にロボットが導入された場合、人員削減のリスクが高まるというデメリットがある。ではそのようなデメリットなしでロボットを導入できる現場というのは、どこにあるのだろうか?

それは、働いでも給料の発生しない“家事”などの仕事がある“家庭”だ。ロボットを導入して人の暮らしが楽になるのは、そのロボットが個人用・家庭用に限定されるのかもしれない。

そんなロボットの開発を目指しているPLENGoer Roboticsは、個人用サービスロボット「PLEN Cube」を公開した。これは同社の目指す、「パーソナル・アシスタント・ロボット」に向けた第一歩となるもの。ちょっとだけ『ショート・サーキット』のジョニー5や、『ウォーリー』のウォーリーみたいな動きをするロボットだ。

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
PLENGoer Roboticsの開発した「PLEN Cube」

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
ウォーリーのような、カワイイ動きが特徴

「PLEN Cube」は、手のひらに乗る小型サイズのロボット。パワフルなプロセッサを中心に、カメラやマイク、ディスプレイ、スピーカーといった入出力装置と、フェイストラッキング、音声認識、ジェスチャー認識などの最新テクノロジーの組み合わせで構成されている。これらの技術により、「PLEN Cube」はマウスやキーボードを使わなくても、音声やジェスチャーなどでコントロールできるようになった。スマートフォンによるコントロールも、もちろん可能だ。

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
音声やジェスチャーでのコントロールが可能

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
「PLEN Cube」も、ボディランゲージで利用者に何かを伝える

では「PLEN Cube」では何ができるのだろう?現時点では、様々な場所に持ち歩き、写真や動画を自動撮影する“ロボットカメラ”として利用する人が多くなるだろう。シャッターは音声でコントロールできるので、家族や友人と記念撮影する際に便利だ。また、周囲に誰もいない状況での自撮りにも使える。

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
「PLEN Cube」はロボットカメラとして使用可能

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
少し離れた場所からの自撮りにも使える

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
撮影した写真を自動的にSNSなどにアップすることも

「PLEN Cube」は、複数のWebサービスを連携させる「IFTTT」に対応している。例えば、「ある時刻になったら、天気予報や為替レートを利用者に知らせる」「11時になったら愛犬の写真を撮影し、利用者のスマートフォンに送信する」といったレシピを組める。

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」
ある時刻になったら → 天気予報を利用者に知らせる
といったレシピを組める

その他、あらゆるIoT家電を操作するスマート・リモコンとして、テレビや照明、エアコンなどを「PLEN Cube」1台で遠隔操作することも。

PLENGoer Roboticsでは現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、349ドル(+27ドルの送料)の出資で「PLEN Cube」を1台入手可能だ。入手に必要な金額はキャンペーンが進むにつれて上昇し、終了後の市販価格は449ドルになる。

「ウォーリー」みたいでカワイイPLENGoer Roboticsの「PLEN Cube」

「PLEN Cube」は現時点では、家庭生活を画期的に楽にしてくれるほどのものではない。だが今後進化を続ければ、ロボット掃除機ルンバのように、一度導入したら手放せない存在になる可能性を秘めている。その方向であれば、いくら進化してくれてもかまわない。それで我々が失業することはないのだから。