無料SIMのイメージ
ドコモの「Japan Welcome SIM」

日本のあちこちの町で、観光客などが便利にスマートフォンを使えるよう「無料Wi-Fi」の整備が進んで来た。しかし今や別の動きが始まろうとしている。広告を見ると無料で携帯電話回線からインターネットに接続できる「無料SIM」が登場したのだ。

携帯電話回線は、Wi-Fiに比べ広い範囲で利用でき、移動中などもつなぎやすいが、観光客などが手軽に導入できる無料のプランはなかなかない。


そこでNTTドコモが始めたのが「Japan Welcome SIM」。海外の観光客が訪日前に専用のWebサイトに申し込んだうえ、訪日後に空港内の施設などで、iPhoneやAndroidスマートフォンに挿す「SIMカード」を受け取り、ドコモの回線を15日間利用できる。

SIMのパッケージ画像

3種類のプランがあり、そのうち「プラン0」は訪日前に広告動画などを視聴すれば、128Kbpsの低い通信速度でネット利用などが可能になる。10月ごろから始まる予定だ。

追加料金を支払うと一定の通信量の範囲で下り最大682Mbpsという高速のネット利用ができる。通信量100MBあたり200円(税別、以下同じ)あるいは500MBあたり700円となっているが、代わりに広告動画を見たり、アンケートに回答したりしても通信量を獲得できる。

ドコモではこのJapan Welcome SIMについて、提携先と協力してより便利になるような取り組みも実施する。まずは東急ホテルズやBooking.comと協力する。

ところで町ごとの無料Wi-Fiは海外からの観光客だけでなく、場所によっては国内旅行をする人も接続できてありがたいが、はたして無料SIMの国内向け展開はあるだろうか。ドコモに問い合わせたところ、今後の事業展開については未定としつつ、現時点ではあくまで海外からの観光客を想定したものとのことだった。