ソーラー発電する木
フランスの小さな町に(出典:Nevers公式Instagram)

「ソーラー発電する木」がフランスの中部の町ヌヴェールに登場して話題になっている。そばでは無料のWi-Fiやスマートフォンの充電が可能だ。日陰にもなる。

もちろん本物の木ではない。イスラエルの企業Sol-logic(ソルロジック)が開発した「eTree」という製品だ。中東の砂漠地帯などに生えるアカシアの木をかたどっており、葉のかわりに太陽光パネルを空に向かって広げている。


市民の憩いの場として、Wi-Fiや充電設備を備えるのはもちろん、飲み水を冷やすウォータークーラーや、周辺の情報を表示する液晶ディスプレイなども付いている。夜間にはイルミネーションを灯す機能もある。

eTreeの利用イメージ
Wi-Fiと充電が使えるとなると人々はこのように…(出典:Sol-logic)

ピーク時に1400Wを発電し、 1日平均は7KW。全高は4.5mほどだ。イスラエルの各地と米国のカリフォルニアなどにも登場している。

カリフォルニアにおけるeTree
カリフォルニアの近代的な街並みにも(出典:Sol-logic)

なるほどITの盛んな米国西海岸やイスラエルの都市部にならいかにも似合いそうだが、ヌヴェールといえば人口4万人に満たない昔ながらのフランスの町で、かかる設備ができるというのはなんとも面白い。21世紀ならではだろうか。

eTreeは2015年12月にパリで開いた気候変動に関する国際会議「COP21」で登場し、現地で一定の注目を浴びたといういきさつがある。


今回、ヌヴェールの公式Instagramなどではソーラー発電する木の登場を楽しく祝っている。はたして古風な家並みに似合っているだろうか。