
仮想世界の生き物が、現実世界を3次元空間として認識し、歩きまわる。そんな未来を可能にする「Tango」技術を採用したスマートフォンが11月下旬に発売予定だ。

「PHAB2 Pro(ファブツープロ)」という製品で、レノボ・ジャパンが11月下旬より取り扱う。
Googleの開発した「Tango」技術を採用しており、搭載するカメラ、センサーを駆使して周囲の環境を立体としてとらえ、距離や寸法を計測する。

画面ごしに部屋を見て、新しいソファーやテーブルを置くとどんな雰囲気になるのかを正確に確かめたり、すでにある家具のサイズを手早く調べたりできる。

しかし多くの人の気を引くのは、拡張現実(AR)との相性だろう。仮想の生き物などを、うまく現実の風景に重ねて配置できる。
さらに仮想の生き物はTangoを通じ現実世界を3次元空間として把握する。子猫を登場させれば、床を走りまわって、ソファーを見つけると飛び乗るし、凶暴なエイリアンを放てば、屋内をうろついて、人間を見つけると距離を詰めて襲い掛かってくる。



今後のアプリケーションの進歩により、もっと変わったことも可能になる。例えば人工知能(AI)にとってTango採用スマートフォンは、現実世界をのぞきこみ、理解するための新たな「窓」として機能するかもしれない。
なお、PHAB2 Proは6.4型(2,560x1,440ドット)ディプレイを備えたスマートフォンとタブレットの中間のようなサイズの「ファブレット」製品。OSはAndroid 6.0で、CPUはオクタコアのQualcomm MSM8976 Google Tangoエディション(1.80GHz)。メモリー容量は4GB、ストレージ容量は64GB。LTE回線と接続する。直販価格は4万9,800円(税別) 。