
NTTドコモは、全方位に映像を表示しながら飛行できる「浮遊球体ドローンディスプレイ」を世界で初めて開発した。
環状にした骨組にLED照明を並べ、内部に無人航空機(ドローン)を設置。骨組を高速回転させながら浮かび上がり、自在に移動する。

LEDが回転しながら放つ光の残像が、さまざまな絵を描き出す。コンサートやライブ会場の空中で舞いながら躍動感ある演出ができるという。広告媒体としての利用も可能。

この発明はさまざまな難問を解いてできあがった。例えばドローンにディスプレイを取り付ける際に厄介だったのが、空気の流れだそう。
ドローンはプロペラを回して気流を生み上昇するが、パネル状のディスプレイで周りを囲むと風をさえぎってしまい邪魔になる。またディスプレイそのものの重さも飛ぶのを難しくさせる。
だがLEDの光の残像で絵を描くのであれば、気流が抜けていく十分な隙間を設けられ、かつずっと軽くて済む。
ドコモは2018年度の商用化をめざし、スタジアムやコンサートホールなどのイベント会場向けに提供していく。4月29日から幕張メッセで開催される「ニコニコ超会議」にも出展させる。
光り輝くドローンを虚空に群舞させる舞台演出はすでに米国のICメーカー大手Intel(インテル)なども手掛けており、決してとっぴな考えという訳ではない。早くかたちになるのが見たいものだ。