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“新しいものは何もない” 廃棄プラスチックのリサイクル素材で製造された自転車「igus:bike」


オランダの自転車メーカーmtrl.bikeは「igus:bike」を開発し、2022年5月30日から開催されている世界最大級の産業見本市ハノーバーメッセ 2022で公開しました。廃棄プラスチックのリサイクル素材で製造された自転車のプロトタイプです。

「igus:bike」ハノーバーメッセ 2022に登場
今年はリアル開催!

キャッチフレーズは“新しいものは何もない”。この言葉通り、自転車のボディは全体の90%が廃棄プラスチックのリサイクル素材で製造されています。フレームやフォークはもちろん、ホイールやペダルもリサイクル素材。mtrl.bikeによれば自転車1台を製造する毎に、従来であれば埋められたり燃やされたりしていたプラスチック16kgを、人の役に立つものとして再生することができるのだとか。

廃棄プラスチック素材を使用していないのはドライブトレインなど。ここではGatesのカーボンベルトドライブが採用されています。またタイヤにはコンチネンタル製が採用されました。

その他、ブレーキシューやケーブル類も非プラスチックです

変速機はなくあえてシングルスピードの仕様。これは自転車をより長く利用して欲しいからだそうです。

mtrl.bikeは、この自転車は環境に良いだけでなく、利用者にもメリットがあると主張します。例えば金属製フレームのようにサビを気にする必要がありません。またベルトドライブを採用しているため、チェーンの注油や清掃がほぼ不要になります。

ドライブトレインはフレームに内蔵されているので汚れにくく
掃除の必要がありません

自転車メーカーにもメリットが。プラスチックであればプロトタイプ製造が容易になるため、新しい、より優れた自転車の開発を短期間で行えるようになります。

mtrl.bikeは廃棄プラスチックのリサイクル素材を仕様した自転車をオランダで2022年末に、ドイツで2023年夏に発売する予定。価格は1,195ユーロ(約16万5,000円)から。同社はまた、リサイクル素材を採用した子ども用自転車の販売も計画しています。

子ども用、かわいいのでは?
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