KDDI/沖縄セルラー電話、NTT ドコモソフトバンクモバイル、ソフトバンクグループのワイモバイル(旧イー・アクセスおよびウィルコム)/ウィルコム沖縄は、これまで携帯電話(スマートフォンを含む)間のキャリア移動時のみ提供していたモバイル番号ポータビリティ(MNP)の対象を広げ、10月1日より携帯電話と PHS のあいだでも電話番号を変えずにキャリアを変更できるようにする。さらに同日、携帯電話/スマートフォン と PHS 間のショートメッセージサービス (SMS) のキャリア間接続も開始する。

MNP は、利用者が電話番号を変えずに契約するモバイル通信キャリアを変えられる制度。現在は、PHS 端末/サービスの電話番号を変えずにキャリア移動することができない状況。10月1日以降は、PHS からスマートフォンなどに機種変更するなどしてキャリアを変えても、同じ電話番号を使い続けられるようになる。

これにともない、電話番号で携帯電話/スマートフォンと PHS 端末を区別できなくなる。PHS サービス運営キャリアであるワイモバイル/ウィルコム沖縄は、PHS あて発信した場合に通常の呼び出し音の前に固有の呼び出し音を鳴らし PHS であることを分かるようにする。

なお、現在国内で PHS サービスを提供しているのは、ワイモバイル/ウィルコム沖縄だけ。インターネットコムと NTTコム リサーチが2014年6月に調査したところ、PHS を主なモバイル端末として利用している人の割合は1.7%しかなかった。このなかには、生活パターンやコストといった理由で PHS を使い続けているユーザー以外に、電話番号が変わることを嫌って携帯電話/スマートフォンへ移行しない人が相当いるはずだ。今回 PHS が MNP の対象となったことで、PHS 利用者の減少に拍車がかかるだろうか。

PHS から携帯/スマホへの MNP が10月1日より可能に、SMS 交換も
主に利用しているモバイル端末