
1月15日は、人気アニメ映画「天空の城ラピュタ」の放送日である。このアニメが始まるとインターネット上に感想を投稿する人が大量にあふれ、毎回さまざまなサービスが停止する懸念が出るが、Twitterは今回も耐えきってみせると自信を示した。
スタジオジブリが手掛けた天空の城ラピュタは1986年に劇場公開。今年で30周年を迎える息の長い人気作。空を飛ぶ伝説の城をめぐる、少年と少女の冒険活劇だ。
特に物語の終盤に主人公たちが唱える滅びの呪文「バルス」は鮮烈な印象を残し、テレビ再放送時にくだんの場面にさしかかると、視聴者はTwitterなどに同じ呪文を書き込むのが慣例になっている。
あまりに多くの人が一度にツイート(投稿)するため、負荷はすさまじく、Twitterでは、たびたびサービス停止の懸念が出たが、耐えきってきた。
さて1月15日21時には日本テレビの「金曜ロードSHOW!(ロードショー)」で、またラピュタが放送予定だが、はたしてどうなるのかと事前にTwitterに問い合わせたところ、「何とか耐えられると思う」との回答だった。2016年始の「あけましておめでとう」のあいさつでツイートが急増した際も、特別な対策をせず乗り切れた実績にかんがみ、今回もしのぎきれるのではないかと予測を述べていた。
■バルス、ツイート数の計測はNTTデータが実施
もちろんTwitterは決して「バルス」ツイートの負荷を甘く見ている訳ではない。過去には日本でのあまりのツイート増加の激しさに衝撃を受け、その数を集計して発表してきたほどだ。
先週、12月9日に宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」が放送され、その際、1秒間における世界中のツイート投稿数(TPS)が25088に達しました。新記録達成です!
— TwitterJP (@TwitterJP) 2011, 12月 14
昨日の「バルス」の記録がでました。ツイート数のピークは主人公が「バルス」と発したのとほぼ同じタイミングで日本時間の午後11時21分50秒、ツイート数は143,199TPSで、これまでの最高である今年の「あけおめ」の33,388TPSを大幅に上回っています。
— TwitterJP (@TwitterJP) 2013, 8月 3
振り返ってみると「バルス」によって幾度もTPS(1秒あたりのツイート数)を更新してきたことが分かる。それを踏まえたうえで、また耐えきれるとの判断なのだろう。
なお、今回はバルスに関連したTPSの公開は予定していないそう。皆で楽しく盛り上がるのはよいが、過剰に数字を競うような雰囲気は作りたくない、という考えのようだ。
かわりにというか、外部企業であるNTTデータが、ラピュタの放送時間中に「バルス」を含むツイートをリアルタイムで計測し、Webサイト、Twitterアカウント、Facebookページで実況中継する。
NTTデータはそんなにひまなのかとも一瞬考えてしまうが、データサイエンティストが独自のシステムを駆使して万全の体制でツイートを監視するといい、かなりの真剣さがうかがえる。これも「ビッグデータ」解析の1つの試みということだろうか。

興味を抱いた人はNTTデータのWebサイトなどを確認されたい。