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Ascend G6 |
最近はスマートフォンの運用コストを下げる手段として、キャリアの回線を借りて通信サービスを手掛ける MVNO(仮想移動体通信事業者)が注目を集めている。定額で利用できるデータ通信量の上限が月 1GB 前後と低い分、料金は月額1,000円を下回る、といった割安なプランが多い。
この MVNO の通信サービスと、SIM ロックフリーのスマートフォンをうまく組み合わせれば、キャリアと直接契約するより運用コストを抑えられる。また使っているスマートフォンはそのままに、通信サービスだけを乗り換えるのも容易だ。
一方、SIM ロックフリーのスマートフォンへの批判としては、米国 Apple が直販している iPhone 5s/5c などを除くと、型落ち、低性能な製品が多いといったものがあった。だがそうした状況も変わってくるかもしれない。
ファーウェイの Ascend G6 は、2014年2月にスペインで開かれた MWC(Mobile World Congress)で発表となった機種。性能面ではキャリアが販売する夏モデルに見劣りするが、高速通信に対応する点は目を引く。
ディスプレイは 4.5型QHD(960×540ドット)、カメラは前面500万画素、背面800万画素で、CPU はクアッドコアの Qualcomm MSM8926(1.2GHz)。メモリー容量は 1GB。OS は Android 4.3だ。
インターネットイニシアティブ(IIJ)、エディオン、ダイワボウ情報システム、ノジマ、U-NEXT が取り扱う。MVNO や家電量販店などから購入できる見通し。
Ascend G6 が SIM ロックフリーで買えるようになる、というだけであれば、大きな話題とはいえないが、ファーウェイは今後、SIM ロックフリー製品を相次ぎ日本市場に投入する予定だ。タブレット「MediaPad X1」「MediaPad M1」「MediaPad 7 Youth2」、ウェアラブル端末「TalkBand B1」、厚さ約6.5mmのスマートフォン「Ascend P7」の名前が上がっている。
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ファーウェイが投入予定の SIM ロックフリー製品 |
これは、Apple が道を開いた SIM ロックフリーの国内市場に、他社が本格的に足を踏み入れる兆候と見なせるだろうか。確信は持てないが、さらに多くのメーカーの参入を期待したい。