誰もが一度は夢中になる紙飛行機。でも多くの人が比較的短期間に紙飛行機に飽きてしまいます。
何しろ紙飛行機は精度が低く、狙ったところには飛んでいきません。室内で飛ばせば壁や窓や天井に当たって、せっかく折った作品(?)がダメになってしまいます。屋外だと思いのほか飛んでしまって、高い木の上にひっかかってしまうことも。
「POWERUP DART」はスマートフォンで紙飛行機を操縦可能にするデバイス。上述の欠点を解消し、紙飛行機を長く楽しめる趣味にしてくれます。
■仕組みは?
「POWERUP DART」は前方にバッテリー、後方にプロペラと垂直尾翼を装備した飛行ユニット。これを紙飛行機に取り付けてスマートフォンアプリからプロペラや尾翼をコントロールすることで、紙飛行機を自在に飛ばせる、という仕組みをもっています。垂直尾翼で飛行方向をコントロールできるので、壁や窓や天井に当てて、紙飛行機を破損しなくて済むようになります。正直なところ、慣れるまでは壁にも窓にも天井にも当たりまくったりもしますが、ある程度慣れれば障害物を華麗に回避できるようになる……はずです。
■新しいスポーツとして
「POWERUP DART」の楽しみ方としては、“新しいスポーツ”があげられます。実際に飛ばしてみてわかったのですが、「POWERUP DART」を装着した紙飛行機は想像よりもずっと速い。このスピードを維持しながら思ったルートを飛ばすのにはそれなりのトレーニングが必要です。尾翼とスロットルの同時操作は、難易度高めです
筆者は、入手初日はまったく飛ばせませんでした。壁に当たりそうになり、尾翼を操作して避けようとして、間に合わずに激突したり。あるいは尾翼を操作しようとしてスロットルを離して失速したり、…を繰り返しました。
でも慣れるにつれて、徐々にコントロールができるようになります。コントロールできるようになると、本当に楽しい!この感覚はスポーツそのものです。
ちなみに、「POWERUP DART」を装備した紙飛行機の最高速度は時速40キロにも達するそう。クルマに近い速度なので、飛ばすにはある程度の広さが必要です。
■ドローンではない
筆者は入手前は、「ドローンのようなものかな?」などと想像していました。“空を飛ぶ”、“スマートフォンで操縦する”、などの共通点があるためです。でもドローンとは、スピード感がまったく違います。また当たり前ですが飛行機なので、ドローンのように一か所にじっとしてはいません。ドローンの楽しみ方として、高所からの動画撮影があります。「POWERUP DART」でも同じことができるのでは?と試したのですが、無理でした。コインサイズのビデオカメラを搭載してみたのですが、わずか20グラムのカメラでも重量配分が狂ってしまい、飛ばなくなります。そのような使い方を想定している方には、「POWERUP DART」は向きません。
「POWERUP DART」は、やはりスポーツとして、趣味として楽しむものです。
■注意点:英語
今回、筆者が入手したのはサンプル品。そのためかもしれませんが、製品は取扱説明書が日本語化されているほかは、アプリも、紙飛行機の型紙も英語表記でした。これだけではどう折るのかわかりません
紙飛行機を折るには、アプリの手助けが必須。型紙を見てもどう折って良いかはわかりません。そしてそのアプリのチュートリアルが、英語だらけなのです。
V groove???
実際のところ、紙飛行機の折りや「POWERUP DART」の取り付けは、チュートリアルを読まなくても写真を見て真似をするだけでできてしまいます。でも、英語にアレルギーがある人にはちょっと厳しいかも。気になるかたは、事前にアプリをインストールして確認された方がよいかもしれません。
ちなみに筆者は、PC上でYouTube動画を見ながら制作しました。
■Kibidangoで入手できます
POWERUP DART事務局 は「POWERUP DART」の日本上陸に向けて、クラウドファンディングサイトKibidangoで出資者募集のキャンペーンを実施しています。Kibidangoでの入手方法や支援価格については、KibidangoのWebサイト内のプロジェクトページ「8種の技をマスターせよ!あの次世代紙飛行機の最新版「POWERUP DART」」を参照してください。すでに目標金額はクリアしていて出荷は決定しており、出荷開始時期は12月下旬に予定されています。
受け取れるのはおそらく2019年初頭。2019年の趣味として、紙飛行機を始めてみるというのはいかがでしょう?「POWERUP DART」を取り付けた紙飛行機であれば、長く楽しめる趣味になりそうです。