マストドンのイメージ

Twitter上ではもはや日常茶飯事ではあるが、また著名人の凍結(利用停止)措置が発生した。Twitterと同様なおしゃべりの場を誰でも作れる「Mastodon(マストドン)」を日本に広めた立役者、nullkal氏だ。

マストドンはドイツの技術者Eugen Rochko(オイゲン・ロチコ)氏が開発したもの。一部のインターネット企業が人々の交流の場を独占し、生殺与奪を握る「中央集権」の流れに対抗する狙いがある。

懸念を裏付けるようTwitterで表現、言論にたずさわる人々の凍結が相次ぐなか、日本では避難所として少しずつ広まっている。きっかけとなったのがnullkal氏で、4月に「mstdn.jp」を立ち上げ、一時マストドンを使ったおしゃべりの場としては世界最大の規模になるなど注目を浴びた。

ただnullkal氏自身は別段Twitterを脅かそうとする姿勢をとってはおらず、本人のブログでは「Mastodonは(現在の)Twitterの代替にはならない」などと技術者の視点から分析をしている。またマストドンの開発を主導する立場でもない。

それでも、Twitterやマストドンを使う人のあいだでは「凍結はTwitterの運営会社による悪意ではないか」と疑う声もある。

うわさが広まる背景には、米国IT企業による泥仕合が影響しているかもしれない。例えばインターネット通販の巨人Amazon.comは、スマートスピーカーに参入したあと、同じ分野で競合するGoogleやLINEの製品を売り場から排除したり、報復としてGoogleが傘下のYouTubeをAmazon.comの製品で利用できなくしたりしている。

とはいえTwitterによる凍結は、たいてい何か企業の大きな意志に基づくというより、ただ混乱に満ちた決定である方が多い。適切にルール違反を処分しただけなのか、悪意ある攻撃の手段になっているのか、単なる手違いなのか外部から判断するのは難しい。

過去には最高経営責任者(CEO)Jack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏さえうっかり凍結した。最近は凍結の基準などをより細かく列挙するなどし、透明性を高める努力もしているが、実際にどこまで自らの規範に沿っているかも不明だ。