OpenPNEのイメージ
誰でもSNSを運営できる「OpenPNE」

誰でもTwitterに似たおしゃべりの場を運営できる「Mastodon(マストドン)」が人気だが、ふと思い出すのは大先輩と言える「OpenPNE(オープンピーネ)」。実は今も更新を続けている。

マストドンはTwitterに似ているが、管理する人が参加人数やルールなどをそれぞれの好みに合わせて決められる。内輪の集まりから、趣味を同じくする不特定多数が参加する交流の場まで、さまざまな種類があり、それらが相互につながることも可能。

マストドンのログイン画面
マストドンはTwitterに似た交流の場を誰でも運営できる

さらに特徴として設計図にあたるソースコードを、自由に参照し、誰もが改良に参加できるオープンソース(AGPL)であることだ。

ところで人気のSNSと同じような機能を備えたオープンソースの製品は、マストドンが初めてではない。

例えばFacebookによく似たSNSを作れるものとしてはDolphin Pro(CC-BYライセンス)などが知られ、LINE、Instagram(インスタグラム)やSnapchat(スナップチャット)、Twitterについても幾つかの試みがある。

Dolphin Proのイメージ
Facebook風SNSを作れるオープンソース製品も(出典:Dolphin Proの公式サイト)

OpenPNEもその1つ。かつて日本で絶大な勢いを誇ったmixiに似た機能を持って2005年にあらわれた、国産のオープンソース製品(Apacheライセンス)だ。

「SNSは1つでは足りない」という思想を掲げ、2004年から開発が始まり、東京都の手嶋屋という企業が中心になって推進。mixiの全盛期と前後してOpenPNEを採用したさまざまなSNSが立ち上がり、とてもにぎやかだった。採用したコミュニティは3,000を数えるという。

OpenPNEは当時、mixiを超えるとか後を継ぐというより、むしろmixiに人気があってこそ、その使い勝手になじんだ層の支持を得て栄えた。mixiと同じようにはじめはPCからの利用が中心だったが、iPhoneやAndroidスマートフォンにも対応するなど、ともに時代に合わせて進歩してきた。

OpenPNEのイメージ
PCはもちろんスマートフォンにも対応(出典:OpenPNEの公式サイト)

やがてTwitterやFacebookが台頭し、多くの人にとってmixiが必ずしも最も身近なSNSと言えなくなるころには、OpenPNEの話題も落ち着いていった。

とはいえ改良は続いている。最近も2017年3月に内容を更新したばかりで、プライバシーまわりの機能の問題を解決するなど、細やかに利便性の向上を図っている。6月には次の更新を予定しているとか。はやりすたりの激しいSNSの世界で、10年以上にもわたって生き残る息の長い製品となった。

ちなみに開発の中心である手嶋屋の代表者は、後輩とも言えるマストドンに興味を示し、4月中旬にはブログで次のような分析を述べている。

「マストドンの、バズっぷり、注目されるのは一ヶ月以内には収まると思います。この期間の間に色々なコミュニティがプライベートTwitterの使い方を模索することになります。ここで新しいパラダイムが生まれるか、それとも何も起きずにしぼんでいくか?は、新しい使い方を見つけたり、新しい機能を開発できるか?にかかっています。(マストドンはオープンソースなので、エンジニアが自分で機能を拡張することができます。)」

果たしてマストドンはOpenPNEのような広がり方をするのか、あるいはまったく新たな展開を見せるのか、興味の尽きないところ。