シュールストレミング
くさい食べもの界の暫定王者に異変が(出典:川口貿易)

「シュールストレミング」を知っているだろうか。世界一くさいと評判の食べものだ。

シュールストレミングはスウェーデン産のニシンの塩漬けを缶に入れて発酵させた食品。強烈なにおいは世界中の変な食べもの好きを引きつけ、インターネット上ではしばしば話題になってきた。

シュールストレミング
材料はニシン(出典:川口貿易)

ひところYouTubeでは度胸試しとして試食の動画が公開になるつど再生数が伸びたし、Twitterにも「#surstrommingchallenge(シュールストレミングへの挑戦)」という専用ハッシュタグがあり、Facebookには関連ページがいくつも存在する。そうした場所で人々が交わす味についての感想を総合すると、使っている言語も表現もさまざまだが「とてもくさい」「くさったにおい」という点では一致している。

ちなみに加熱殺菌していないため、日本では缶詰と呼べない。国内では農学者、小泉武夫氏の書籍などで紹介があって以来「世界一くさい食べもの」として広まり、テレビやニュースサイトもしばしば取り上げるようになった。

そんなシュールストレミングを好んで輸入しているのが川口貿易という会社だ。「日本で唯一の正規輸入代理店」と胸を張ってきた。

ところが川口貿易が取り扱っているシュールストレミングは近ごろ、品切れが続いている。公式サイトを見ると2016年から「不漁のため品切れしております。入荷は来年2月頃の予定です」と案内が出ているのだ。

すでに2月。販売再開したようすもないが、どうなっているのだろうと問い合わせたところ、相変わらず仕入れができない状態が続いているとの回答。原材料の不漁は解消していないとのことだった。

もっとも川口貿易の代表者が現地スウェーデンに飛ぶなどの対策を検討しているとかで、期待して欲しいという。シュールストレミングにかける情熱のほどがうかがい知れる。7月には販売再開できる可能性もあり、詳細が分かり次第公式サイトであらためて通知するとしている。

とはいえ、今のところ日本国内にあるシュールストレミングはかなり希少。もしどこかに保管してあるのを見かけたら、大変な幸運かもしれない。果たして食べられるかどうかは分からないが。