北極圏の海氷イメージ
北極圏の海氷は縮んでいる

2016年も北極圏の海氷は縮んだ。冬季の2月に記録した年間最大面積は1396万km2にとどまり、過去最小だった。夏季の9月に記録した年間最小面積は414万km2と過去2番目に狭かった。一方で北極海航路(北東航路)には恩恵が出ていない。ウェザーニューズが報告をまとめた。

北極圏の温暖化が影響しているという。北極圏の海氷が縮むことで環境に大きな影響がおよぶという懸念がある一方、貨物船などの利用できる航路が増えるとの期待があるが、2016年はそううまくゆかなかった。

北西航路と北東航路のイメージ
赤色が北東航路、黄色が北西航路

ロシア側の北東航路の開通期間は9月24日~10月7日の約2週間と、過去数年の開通期間より短くなった。理由としては航路開通の要所となる「ラプテフ海」の氷が最後まで残ったためだそう。一方、島が多く結氷が進みやすいカナダ側の北西航路は8月19日から9月10日まで約3週間の開通となった。

ラプテフ海の氷の写真
ラプテフ海の氷は9月も残ってしまった

それでもウェザーニューズは船舶などに気象情報を提供する企業として、今後の北極海航路の活発化を見込んでおり、2017年には北極圏の海氷を監視する専用の衛星「WNISAT-1R」を打ち上げる予定だ。合計6台の可視・近赤外カメラを搭載し、従来の受動マイクロ波観測ではとらえられない小さな海氷も観測する狙い。

また日照条件や天候に左右されない観測方法確立を目指し、GPS衛星などの反射波から海氷の分布や海面の状況を観測するGNSS-R(Global Navigation Satellite System - Reflectometry)技術も導入するという

北極圏の海氷を監視する衛星
WNISAT-1R

それにしても、はたして2017年以降の北極圏は、そして地球はどうなってゆくのだろうか。