任天堂は、ドワンゴとニワンゴの動画配信サービス「ニコニコ動画」限定で、「niconico」のクリエイター奨励プログラムに対応した。これにより、ニコニコ動画に投稿した任天堂のゲームをベースとする二次創作動画が任天堂から許諾されると任天堂公認となり、一部は奨励金の支払い対象になる。

任天堂が「ニコ動」のクリエイター奨励プログラムに対応、堂々と二次創作が可能に
任天堂が「ニコ動」のクリエイター奨励プログラムに対応

クリエイター奨励プログラムとは、ニコニコ動画や「ニコニコ生放送」「ニコニコ静画(イラスト・マンガ)」などの niconico コンテンツに対し、人気の高い作品の投稿者へ奨励金を支払う制度。クリエイターの創作活動の支援や二次創作文化を推進することが目的であり、2011年12月の開始以来、2014年11月までに12億円弱の支払いがあった。


任天堂の対応により、ニコニコ動画に投稿されたユーザーの動画に任天堂の著作物が含まれていると、著作権の相関関係を管理する「コンテンツツリー」機能で任天堂の「子作品」として登録される。そして、この著作物が任天堂から指定されているクリエイター奨励プログラムの対象タイトルだと、審査を経て不適切な内容でなければ、人気度などの条件に応じて奨励金が支払われる。また、プログラム対象タイトル以外の著作物が含まれている動画でも、内容に問題がなければ公認の二次創作物として個別に許諾される。

任天堂の著作物が含まれている動画とは、例えば任天堂のゲームをプレイして実況したり、ゲーム音楽を「弾いてみた/歌ってみた」してみたり、ゲームのキャラクタを使った二次創作したり、といった内容のもの。こうした二次創作活動が、安心して堂々とできるようになるわけだ。

同プログラムへの対応が発表された時点で、「ピクミン3」「マリオカート8」「トモダチコレクション新生活」「ゼルダの伝説 時のオカリナ3D」「スターフォックス」「スーパーマリオブラザーズ」「ゼルダの伝説」「メトロイド」など、250タイトル以上を対象にするとしていた。

今回正式に発表されたゲーム タイトルの対象機種などは以下の通り。具体的な個々のタイトルについては、ニコニコ動画の Web サイトで確認してほしい。今後、対象タイトルは増やすという。

・Wii U
・Wii U ダウンロードソフト
・Wii
・ニンテンドー3DS
・ニンテンドー3DS ダウンロードソフト
・ニンテンドーDS
・ニンテンドー ゲームキューブ
・ニンテンドウ64
・ゲームボーイアドバンス
・ゲームボーイ
・スーパーファミコン
・ファミリーコンピュータ

現時点で任天堂が対象とする niconico のサービスはニコニコ動画だけだが、将来的にニコニコ静画まで範囲を拡大する可能性がある。ただし、事前の内容確認が難しいニコニコ生放送は対応させない。

なお、ドワンゴ/ニワンゴが開催した同プログラム対応の発表会では、任天堂の代表取締役社長である岩田聡氏がビデオで登場し、プログラム対応に踏み切った理由を説明した。

ビデオのなかで岩田氏は、ゲーム実況動画について「(ゲームの)魅力を多くの人に知っていただくうえで大きな貢献をしていただいている、大変ありがたい側面がある」としつつ、「商品価値を破壊するようなもの、品格や価値を貶める度を超えたものについては、黙認することができない」と話す。そして「これまで正式な権利許諾ができていなかったので、動画の作り手の皆さんに安心して二次創作に取り組んでいただけない」という問題点を指摘し、「作り手の皆さんが安心して創作に取り組んでいただける環境の整備に、ドワンゴさんとともに取り組んでいくことにした」と述べた。

プログラム対応の理由を説明する 任天堂 代表取締役社長の岩田聡氏
プログラム対応の理由を説明する
任天堂 代表取締役社長の岩田聡氏