初音ミクのイメージ

人間のように歌わせられるアプリケーション「VOCALOID(ボーカロイド)」シリーズ。その中でも高い人気を誇る「初音ミク」が登場から10周年を迎えた。多くのファンがインターネット上で祝っている。

ボーカロイドはヤマハの音声、歌唱合成技術。2003年に発表し、多くの会社から、採用製品が生まれた。特に北海道のクリプトン・フューチャー・メディアが2007年に送り出した初音ミクは、可憐な声はもちろん、愛くるしいキャラクターデザインもあいまって強い支持を獲得し、人気の牽引(けんいん)役を果たしてきた。


誰もが動画を投稿し、コメントをつけて楽しめる「ニコニコ動画」では、初音ミクにさまざまな楽曲を歌わせるだけでなく、有志がイラストをつけたり、軽やかに踊る3DCGを組み合わせたりしてひとつの文化を作り上げていった。ネット上以外でも、目薬のような日用品から、サーキットを走るレーシングカーまで初音ミクのデザインをあしらったものが登場し、ファンの裾野の広がりを示した。

最近はいったん落ち着いたかに見えた初音ミクの話題だが、10周年を迎えて再び活性化している。数多くのコラボレーションイベントやグッズなどが登場し、10年前に歌声に夢中になった未成年が、今は大人としてなつかしさとともに節目を祝っている。

9月1~3日には千葉の幕張メッセで公式イベント「初音ミク マジカルミライ 2017」が開催予定。ライブと企画展を併催したイベントで、5年目の開催となる。前年は2万5,000人が来場したが、今年はどこまで伸びるかも注目される。