日産が展開する高級車ブランドインフィニティが「QX60 Monograph」を公開した。単なるデザインスタディやコンセプトではなく、インフィニティによる次世代3列シートSUVデザインの方向性を示すモデル。
現行型「QX60」は広々としたパッケージングと3列シートでファミリー層から高い人気を獲得している。「QX60 Monograph」ではこの強みを残しつつ、より空力性能の高いシルエットを実現。特徴的な高いグリル、ワイドなスタンス、ボンネットまで続く直線的なショルダーラインなどにより、SUVらしい個性を生み出した。
サイドでは、水平のボンネットと長いホイールベースが目を引く。緩やかに傾斜したAピラーと涙のしずくのような形のグラスハウスが、洗練された輪郭を表出している。
リアでは水平なウインドウラインが、「QX60 Monograph」に落ち着きと安定感を与えている。
細部では日本の伝統に着想を得たモチーフが取り入れられた。「ダブルアーチ」グリルのインナーメッシュは、日本の折り紙からインスピレーションを得ており、二次元的な平面でありながら、三次元的な奥行きを感じさせる。バンパー下部の角にあるサイドエアインテークにも同じメッシュのパターンが反映された。
パノラマルーフには「着物の織」をイメージした模様を採用。垂直な線が入り組んだ幾何学模様は、絹の着物のひだや日本の現代建築の構造からインスピレーションを受けている。
次世代「QX60」量産モデルの発表は、2021年に予定されている。