「ボトムズ」みたい?カメラ3基の新iPhone「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」

メインカメラを3基内蔵し、最新OS「iOS13」を標準搭載した新型iPhoneが発表となった。ディスプレイサイズが5.8型「iPhone 11 Pro」と6.5型の「iPhone 11 Pro Max」。Appleは9月13日より予約注文を受け付け、20日から店頭販売を始める予定。

事前に出回った情報から往年の人気テレビアニメ「装甲騎兵ボトムズ」に登場するロボット「スコープドッグ」などに似ている、ともうわさのあった外観が目を引く。


「ボトムズ」みたい?カメラ3基の新iPhone「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」

超広角、広角、望遠の3つのメインカメラを搭載。すべて1,200万画素。4K動画を拡張ダイナミックレンジと「映画レベル」をうたう手ぶれ補正を使って撮影する。超広角カメラはより広い画角と大きな焦点面を備え、動きのある映像をとらえるのに適している。3つのカメラはズームに合わせて簡単に切り換わり、オーディオズームにより構図に合った音声を同時に記録する。iOS 13の動画編集ツールを使ってその場で回転、トリミング、露出補正、フィルターの追加などを行える。

写真については、超広角カメラにより風景写真、建築物の撮影、被写体に大きく寄ったタイトショットなどが容易になった。すべてがFocus Pixelsになった新広角センサーなどを生かしたナイトモードも利用できる。屋内外の明るさが足りない場所で撮影した写真が、自然な色と低ノイズのより明るい写真にしあがる。

ポートレートモードの画角が広くなり、多人数での集合写真を撮影しやすくなった。望遠カメラの絞り値はf/2.0と広角カメラより大きめだがiPhone Xs と比較して40%多くの光をとらえられる。またカメラアプリからポートレートライティングの調節が行え、被写体にあたる光の強さを調節できる。新登場のハイキーモノエフェクトでは、ポートレートモードで撮る写真に美しいモノクロのルックを作り出せる。

さらに機械学習を利用した「スマートHDR」により、被写体に照明を当てなおすなどして細部まで表現したより自然に見える写真を作り出せる。これに加え新型「True Tone」フラッシュは従来に比べて30%以上も明るくなった。今秋に「Deep Fusion」機能により機械学習で写真をピクセル単位で処理し、写真のどの部分にもある質感、細部、ノイズを最適化できるようになる。

カメラの操作画面を変更しており、トリプルカメラシステムとオールスクリーンのディスプレイを使い、構図の外側の部分を表示しとらえられるようになった。シャッターボタンを長押しすると録画が始まるQuickTake機能により、写真モードから切り替えず動画の録画ができる。

このほかディスプレイ側の新型「TrueDepth」カメラはセルフィーでより多くの範囲をとらえられる。より広い画角で1,200万画素の撮像素子を採用。こちらもスマートHDRが利用できる。最高60fpsで4Kビデオを録画し、120fpsでスローモーションも撮影できる。顔認証「Face ID」は動作が最大30%高速化した。顔認識が可能な距離、角度が従来よりも広がっている。

カメラ以外の主な特徴としてiPhone史上最も明るいという「Super Retina XDR」有機ELディスプレイを搭載する。最大輝度1,200ニトの明るさでHDR(High Dynamic Range)映像を再生できる。True Toneで画面内容をより自然に表示し、コントラスト比2,00万:1 と鮮明な黒を楽しめる。電力効率も従来機種に比べ向上したとする。解像度は5.8型のiPhone 11 Proが2,436×1,125ピクセル、6.5型のiPhone 11 Pro Maxが2,688×1,242ピクセル解像度。ともに458ppi。

新型CPU「A13 Bionic」を搭載。A12と比べCPUおよびGPUの性能は最大20%高速化したとうたう。また機械学習に適した設計となっており、リアルタイムで写真や動画を分析するNeural Engine、CPUが1秒あたり1兆を超える演算処理をこなす新たな機械学習アクセラレーターを搭載する。省電力性も高め、iPhone 11 Proのバッテリー稼働時間はiPhone Xsと比べ最大4時間、iPhone 11 Pro MaxはiPhone Xs Maxと比べ最大5時間長くなったとする。

Appleが設計した新型「U1」チップにより超広帯域技術で空間認識を行い、本体の向きを認識してAirDropをより便利に使える。このほかDolby Atmosによる音響再生ができる。最大1.6GbpsのLTEとWi-Fi 6に対応し、eSIMによるデュアルSIM運用も可能。

背面はマットガラス製で側面はステンレススチール製フレームを採用し、頑丈な作りになっている。IP68等級に適合し、最大水深4mで最大30分間の耐水性能を備える。本体カラーは新色「ミッドナイトグリーン」にスペースグレイ、シルバー、ゴールドを合わせた4種類。それぞれストレージ容量64GB、256GB、512GBという3種類のモデルがあり、価格はiPhone 11 Proが10万6,800円(税別、以下同じ)から、iPhone 11 Pro Maxが11万9,800円からとなる。