
自転車のハンドルバーに多くのアクセサリーを装着している人は多いだろう。だがこれは見た目がうるさくなるだけでなく、複数デバイスの充電が必要となり、時に、ライトの充電切れといった問題を引き起こす。
英国Vudu7は、この問題に取り組むスタートアップ企業。サイコン、自転車用ライト、カメラなどすべてのアクセサリーをひとつにまとめたデバイス「V」により、ハンドルバー上をすっきりさせ、充電を一元化することを目指している。

サイコン、ライト、カメラなどがこれひとつで
「V」のサイクルコンピューターは、Android 6.0がベース。4.0インチスクリーン、Bluetooth接続機能、GPSモジュール、加速度計などを搭載したAndroidスマートフォンに、専用アプリがインストールされたものと考えて良いだろう。アプリの機能としては、走行速度、走行距離の表示や走行ルートの記録、そしてナビゲーションの提供が含まれる。スマートフォンとのBluetooth経由での連携ももちろん可能だ。


自転車用ライトとしては、1,200ルーメンのLEDライトが2つ搭載されている。ライトのオンオフや明るさの設定は、専用アプリから管理可能だ。

カメラでは1,080pのHD動画を撮影できる。自転車用のドライブレコーダーとして使用して交通事故発生時に役立てたり、アクションカメラとして使用してサイクリング先の美しい景色を記録したりする際に便利だろう。

その他、110dBのホーンや、3Wのステレオスピーカーなどの機能も付属している。これら機能の多くはタッチパネルではなく、ハンドルに取り付けるボタンで親指操作可能だ。タッチパネルに目を落とすことなく「V」をコントロールできる。

上記すべての機能に電力を供給するバッテリーは8,000mAhと大容量なもの。満充電すれば、「V」の機能を1日使用可能だ。
取り付け/取り外しはワンタッチ。駐輪するたびにサイコン、ライトなどをひとつづつハンドルバーから取り外す必要はない。


Vudu7は近日中に、「V」の世界的なプロモーションを兼ねて、クラウドファンディングサイトで出資者募集のキャンペーンを開始する。キャンペーンでは、最初の1,000台については300ドルで提供するという。キャンペーン後の市販価格は450ドル。出荷はクラウドファンディングキャンペーンが成功した場合、キャンペーン終了から6か月後になる予定だ。

最近は自転車の世界でもクルマのように、“純正”のライトやGPSなどが最初から取り付けられているものがでてきている。その例としてはVolataの「Model 1c」があげられるだろう。
だがこのような自転車は価格設定が高めで手を出しにくい。また現在乗っている自転車が気に入っており、「Model 1c」などに乗り換えるのが嫌だという人もいるだろう。そのような人に、全部入りのアクセサリー「V」はぴったりかもしれない。
「V」がちょっとだけ残念なのはデザイン。これは今後、もう少し改善して欲しいところだ。
