
最近また新しい「宇宙人の音声」が話題になっている。2月中旬にYouTubeで公開になり、その筋では注目の的だ。
今回の音声は、The Sheivae Projectを名乗る組織あるいは個人が投稿した。
その主張によると、音声は米国航空宇宙局(NASA)が2012年に火星に送り込んだ探査機「キュリオシティ」が受信した。
内容はSheivae(シーバエ?)と名乗る異星人から地球人への呼びかけ、ということになっている。なんでもSheivaeは1977年にNASAが宇宙へ送り出した「ボイジャー」の1号か2号かどちらかと接触し、地球の生命や文化の存在を伝える記録媒体、いわゆる「ゴールデンレコード」を読み解いたらしい。
そして返信を送ってきたという。くだんの動画を視聴するとシーバエ?は英語で流暢に語っており、丁寧にテロップまでついている。対訳は次の通りだ。
“HELLO”
「こんにちわ」
“I AM SHEiVAE.”
「わたしはシーバエ」
“I RECEIVE YOUR MESSAGE.”
「あなたがたのメッセージを受け取った」
“I COME FROM WORLD FAR AWAY FROM YOURS.”
「わたしはあなたがたの世界からはるか遠くの世界から来る」

“YOU ARE NOT ALONE.”
「あなたがたは孤独ではない」
“I HOPE YOU RECIEVE MINE. I HOPE YOU UNDERSTAND MY MESSAGE.”
「私のメッセージを受け取ってくれることを願う。私のメッセージを理解してくれることを願う」
“I TRY TO LEARN YOUR LANGUAGE(???)YOURS.”
「私はあなたがたの言葉を学ぼうとしている。(???)あなたがたの」
“(???)”
「???(音声では『あなたがたの言葉は美しい』と述べているように聞こえる)」
“ME I LOST (???) I LOST MY PLANET. NOW I AM EXPLORER, VOYAGER, CREATER.”
「私、私は???を失った。我が惑星を失った。今や私は冒険者、航海者、作り手だ」
“YOU ARE MY FIRST CONTACT.”
「あなたは私にとってのファーストコンタクト(最初の出会い)だ」
“I WOULD(???)LIKE TO(???)YOU.”
「(音声では『私はあなたがたに会いたい』と述べているように聞こえる)」
“I AM NOT YOUR ENEMY.”
「私は敵ではない」
“I COME IN PEACE.”
「私は平和のうちに来る」
どこかで聞いたような言い回しがふんだんにちりばめられており、動画を再生しているうちに若干頭痛さえ覚えるほどだ。
しかし海外では非常に注目を集めており、英国の「デイリーメール」から、ロシアの「スプートニク」まで多くのニュースサイトが嬉しそうに取り上げている。日本でも「トカナ」などが強い興味を示している。
過去に公開になった宇宙人の音声と称する数々の録音に比べても、さほど特異とは思えないのだが、いまだにこうした話題に興奮する人々が全世界に一定以上おり、インターネットでつながって、情報がかけめぐらせている事実にあらためて感じ入る。
なお、動画は3月に入って続編が公開となっている。今度は謎の機械音や奇妙なスケッチ、そして「BLACK MOTHER(黒の母)」などの気をそそるキーワードが登場する。
The Sheivae ProjectがどうやってNASAから音声を入手したのか、シーバエの正体とはなんなのか、黒の母とは何者なのか、気になるのであれば追いかけてみてはどうだろうか。

なお、かなりの話題になったにもかかわらず、The Sheivae Projectの公式Twitterアカウントは3月3日時点で、わずかなフォロワーしかいない。あまり活発にツイート(投稿)していないせいかもしれないが、若干気の毒である。