
KDDI(au)は2016年夏以降、PCにもなるスマートフォン「HP Elite x3」を発売する。ビジネス向けだ。基本システムとして「Windows 10 Mobile」を搭載している。
普段はスマートフォンとして持ち歩き、専用のドックに置くとノートPCあるいはデスクトップPCとして利用できる。
高音質IP電話サービス「VoLTE」に対応している。「キャリアアグリゲーション」「WiMAX 2+」にも対応し、高速データ通信が可能。カメラは背面が有効約1,600万画素、前面が有効約800万画素。
またかなり頑丈な作りで、防塵、防水仕様。米軍調達基準「MIL-STD 810G」を満たしている。

振動や落下に耐えるための試験も通過しており、厚さ約5cmの鋼とコンクリートの合板に、76cmの高さから26回、側面、角、縁を下に向けて落下させても影響を受けなかったという。高度約4,500メートルの圧力環境、100℃以上の温度変化環境でも動作する。
■今度こそうまくいく?
Twitter上では「仕事のやり方が根本から変わるかも」といった絶賛の声も出ているのだが、実のところスマートフォンをPCのように使う発想そのものは新しくない。
Androidスマートフォンでは同様の製品はすでに色々出ているが、さほど広まってはいない。
Windowsシリーズを開発するMicrosoft(MS)は、最近「Continuum(コンティニュアム)」という機能を生かしたPCとスマートフォンの1台2役を強く推しており、フラッグシップモデルとしては「Lumia(ルミア)950 XL」を出しているが、評価は分かれるところだ。

やはりコンティニュアム機能に対応したHP Elite x3の今後についてもしかり。米国でITに関する話題のご意見番として著名なブログ「TechCrunch」にいたっては「失敗するだろう」と酷評している。
理由としてはそもそもWindowsスマートフォンのシェアが小さいことを挙げている。発売前からそこまで断言するのも気が早いとは思うが、いずれにせよHP Elite x3は、過去の類似製品にはない何かを備えている必要があるだろう。