日立パワーソリューションズでは、雨雲をオンライン地図に重ね、3次元で表示するソフトウェア「DioVISTA/Storm」の販売を開始した。
竜巻やゲリラ豪雨の原因となる積乱雲などを監視したり、や空港周辺の航空機の安全管理などに寄与するもの。雨雲の内部構造を明瞭に表現すると同時に、広域の天気予報や海洋観測情報を組み合わせて表示する。
近年、雨雲の3次元構造を捉えられる新型の降雨レーダーが導入されているが、降雨レーダーによる観測結果は、2次元の地図で表示されることが多い。そこで、降雨レーダーが捉えた雨雲の3次元構造で、より分かりやすく表示されることが求められている。
日立パワーソリューションズは、降雨レーダーの観測結果をオンライン地図と重ねて3次元表示できるソフトウェアを開発した。
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システム構成図 |
大容量のデータが生成され続ける降雨レーダーの観測結果を PC で3次元表示できるよう、竜巻やゲリラ豪雨に関連する部分を抽出する「等値面高速生成技術」を開発し、その技術を、同社の3次元地図表示ソフトウェア「DioVISTA」に適用した。
また、抽出された部分が他の雲などに隠されないよう、高さ方向、奥行き、影などの表現を最適化した。
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可視化例 |
さらに、降雨レーダーではとらえきれない広域の天気予報や海洋観測と組み合わせて表示できるようにした。
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同時刻の気象シミュレーション結果の可視化 |