Linux 組み込みエンジニアの David Hunt さんは、「Raspberry Pi」を利用してスマートフォンを自作。これを「iPhone」ではなく「PiPhone(パイフォン)」と名付け、Blog で公開した。
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David Hunt さんが自作したスマートフォン「PiPhone(パイフォン)」(出典:David Hunt さんの Blog)
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Hunt さんがスマートフォン自作に利用したのは、40ドルの「Raspberry Pi Model B」。これに、Adafruit 製 PiTFT タッチスクリーンと、SIM900 GSM/GPRS モジュールを取り付けることで、320x240 解像度の2.8インチ画面を持つスマートフォン「PiPhone」のベース部分を作り上げた。
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自作スマートフォンのベースとなった「Raspberry Pi Model B」 |
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Adafruit 製 PiTFT タッチスクリーン |
Hunt さんはこれに、2500mAh のリチウムポリマーバッテリーや DC-DC コンバーターなどを取り付け、持ち歩いて街中で利用可能なスマートフォンに仕上げた。
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すべてのコンポーネントを取り付け、結束バンドで束ねられたスマートフォン「PiPhone」
街中でこれを使って電話をかけるのは、相当楽しそうだ (出典:David Hunt さんの Blog) |
Hunt さんは、PiPhone 製造に利用したパーツのリストと、その価格を公開している。
・Raspberry Pi Model B:40ドル
・PiTFT タッチスクリーン:35ドル
・2500mAh リチウムポリマーバッテリー:15ドル
・SIM900 GSM/GPRS モジュール:48ドル
・DC-DC 昇圧コンバーター:10ドル
・ケーブル、コネクタ、スイッチなど:10ドル
合計:158ドル
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PiPhone 側面の画像
写真上から、タッチパネル、Raspberry Pi、バッテリー、
最下段左が DC-DC コンバーターで、右が SIM900 GSM/GPRS モジュール (出典:David Hunt さんの Blog) |
Hunt さんは PiPhone がパーツ代だけで、市販されている低価格スマートフォンより高価になってしまったことについて、次のように語っている。
「部品のコストを見ればわかるように、近所の携帯電話ショップに出向き、一般的なスマートフォンを購入した方がずっと安く済むだろう。だが、それの何が楽しい? 私は PiPhone を使って初めて電話をかけたとき、転がるほどうれしかった」
Hunt さんは、PiPhone 作成に使用したパーツリストだけでなく、Hunt さんが書いたコードを
GitHub で公開している。これらを利用すれば、誰でも PiPhone の製作が可能となっている。