ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』

ネコの集会に出くわしたこと、あります?筆者は20年くらい前、高円寺や下北沢などで毎晩のように遭遇していました。当時、東京の街中には今よりも多くのネコがいて、夜の街は今よりも明るくて、そのせいかネコの活動時間も今よりも長くて。深夜に公園の水飲み場に集まって“会議”をするネコは、今よりもずっとずっと多かったと記憶しています。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
会議中のネコは、厳しい表情をしていることが多い気がします

そんなネコの集会をテーマにした書籍がネコ写真家沖昌之さんの最新作品集『ヒミツのヒミツの猫集会』。普段はバラバラに暮らしているネコが集まり、そしてまた戻っていくその様子を3つの方法で楽しませてくれます。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
「3つ?」

楽しみ方その1は、3名の作家さんたちによる、ネコにまつわるショートストーリー。いずれも3~4ページほどの短いお話ですが、「ネコが集会する理由って、それだったのか!」と思えてしまったり、すべてわかっているつもりでいた猫の知らない顔を見つけておののいたりできます。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
「なん〜のっ?」

収録されているのは、前田司郎さんによる「毛玉」、池澤春菜さんによる「化身」、そしていしいしんじさんによる「猫をやめたい」の3作。どれも「もっと読みたい」と思える作品ばかりです。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
集会は、人間NG
……犬も

楽しみ方その2は、沖さんによるネコ写真。この書籍では、ネコの集会写真はもちろん、夜の猫たちを撮影した作品が、とても魅力的です。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
夜のネコ
都会ならではの光景ですね

沖さんの最近の作品集では、『必死すぎるネコ』にしても、『残念すぎるネコ』にしても、“人間に見えてしまう”ネコたちにフォーカスがあてられていました。

でも、『ヒミツのヒミツの猫集会』に登場するネコは人間とは違う、だからといっていつも見ているネコの姿とも違う、僕たちとは違う世界に住んでいる知らない生物としての姿を垣間見せてくれます。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
東京の下町には、異世界への出入り口がたくさんあります

3つ目の楽しみ方は、科学的な視点。巻末に収録された解説では、作家さんたちとは異なるアプローチで、ネコが集会を開く理由について迫ります。この「猫集会の科学」と題された解説は、『ざんねんないきもの事典』で知られる今泉忠明さんによるものです。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
階段が好きな理由とかも教えて欲しい

販売開始は2019年2月15日。全国の書店や、Amazon.co.jpなどの通販サイトで購入できます。価格は1,350円です。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
子ネコたちの、ちょっとした集会

いまでは目にする機会が減ってしまったネコの集会。10年後には、ひょっとしたらもう開催されることも無くなっているかもしれません。でも、『ヒミツのヒミツの猫集会』は、かつて東京にはネコの集会があったこと、そしてときにそれは“サミット”レベルの大規模なものであったことを記録として残してくれそうです。

ネコの集会、見たことある??-沖昌之写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』
よし、集会に行こう

(記事中の画像は沖昌之さんの許諾を得て、写真集『ヒミツのヒミツの猫集会』、および沖さんのInstagramから転載させて頂きました。なお、本稿内の写真が『ヒミツのヒミツの猫集会』に掲載されているとは限りません。この点、ご了承願います)