ウェザーニューズは2018年の全国の花粉飛散傾向(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)を発表した。2018年の花粉飛散量は、全国で平年(2008~2017年平均)の65%となると予想。東京都では50%、茨城県では28%など、平年の70%減となるところもあるとしている。

■来春の花粉飛散量の傾向

◆平年より少ない65%予想
2018年のスギ・ヒノキ花粉シーズンの花粉飛散量は、全国的に平年より減少する見込み。東日本を中心に予想飛散量が50%未満となる地域が目立つ。一方、九州北部や北海道、青森県では110%以上と平年よりやや多い予想。


ウェザーニューズが全国の花粉飛散傾向を発表

全国的に花粉飛散量が多かった2017年シーズンと比較すると、関東北部や静岡県、三重県では50%未満と、大きく下回る予想となっている。

ウェザーニューズが全国の花粉飛散傾向を発表

◆要因は2017年8月の日照不足
花粉の飛散予想は、前年の夏の天候によって大きく変化する。一般的に、前年の夏に十分な日照があり、夏らしい暑さであるほどスギ・ヒノキ花粉の発生源となる雄花生産量は多くなる傾向がある。

2017年の夏は、8月は東日本や東北太平洋側を中心に低気圧や前線などの影響で曇りや雨が続き、天候不順が続いたところがあった。このため、東日本や東北太平洋側の多くのエリアでは記録的な日照不足となるなど、雄花の生育に適した天候ではなかった。

◆2018年シーズンは“裏年”
花粉の飛散は多い年と少ない年が交互にやってくることが多く、例えば、花粉が多く飛散する“表年”の翌年は、飛散量が減少する“裏年”となる傾向がある。2017年は多くのエリアで“表年”だったため、2018年は“裏年”となり、花粉の飛散量が減少する予想。

■エリア別:花粉飛散予想

◆北海道(※シラカバ花粉)
2017年の夏は、8月は冷たい北東風の影響で道東を中心に曇りや雨の日が続いたが、その他は高気圧に覆われて晴れた日が多くなった。雄花の生長に適した天候となったため、2018年シーズンのシラカバ花粉の飛散量は、平年よりやや多い111%、2017年シーズンの85%となる予想。

北海道(※シラカバ花粉)

飛散量は2017年シーズンよりやや少ない見込みではあるが、平年を上回る予想なので、十分な対策が必要となる。

北海道花粉飛散予想

◆東北北部
2017年の夏、青森県は高気圧に覆われて日照時間が平年よりもやや多く、2016年の夏よりも日照時間が多くなった。だが、秋田県は前線、岩手県では8月に“やませ”の影響で日照不足となり、雄花の生長に不向きな天候に。さらに、2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

東北北部花粉飛散

2018年シーズンの飛散量は、青森県では平年の117%、2017年シーズンの107%となる見込み。一方、秋田県や岩手県は平年よりやや少ない70%前後の予想。

2017年シーズンと比べると、秋田県は85%だが、岩手県では121%と飛散量が少なかった2017年シーズンを上回る予想なので、十分な対策が必要となる。

花粉飛散量東北北部

◆東北南部
2017年の夏、日本海側は日照時間は平年並だったが、太平洋側では8月は“やませ”の影響で記録的な日照不足となり、雄花の生長に不向きな天候となった。さらに、2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

東北南部 花粉飛散予想

2018年シーズンの飛散量は平年より少ない53%~67%となる予想。2017年シーズンと比べると、山形県や福島県はそれぞれ97%、86%だが、宮城では116%と飛散量が少なかった2017年シーズンよりやや多い予想なので、十分な対策が必要。

花粉飛散予想 東北南部

◆関東
2017年の夏、関東の8月は記録的な日照不足となって雄花の生長に不向きな天候となった。さらに2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

花粉飛散予想 関東

2018年シーズンの飛散量は平年を大きく下回り、東京都では50%、茨城県では28%の予想。2017年シーズンと比べても43%~77%に留まる見込み。

花粉飛散予想 関東

◆北陸・甲信北部(長野県北部)
2017年の夏、8月は前線や台風5号の影響で曇りや雨の日が多く、雄花の生長に不向きな天候となった。さらに2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

花粉飛散予想北陸

2018年シーズンの飛散量は平年を大きく下回り、46%~59%となる予想。2017年シーズンと比べても50%~101%の見込み。

花粉飛散予想 北陸

◆東海・甲信南部
2017年の夏、8月は前線や台風5号の影響で曇りや雨の日が多く、雄花の生長に不向きな天候となった。さらに2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

東海 花粉飛散予想

2018年シーズンの飛散量は平年を大きく下回り、愛知県では48%、三重県では31%の予想。2017年シーズンと比べても34%~68%に留まる見込み。

東海 花粉飛散予想

◆近畿
2017年の夏、8月は前線や台風5号の影響で大阪府や京都府、滋賀県を中心に晴れた日が少なくなり、雄花の生長に不向きな天候となった。さらに2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

花粉飛散予想 近畿

2018年シーズンの飛散量は平年を下回り、42%~89%の予想。2017年シーズンと比べても54%~89%に留まる見込み。

花粉飛散予想 近畿

◆山陰
2017年の夏、7月の日照時間は平年よりやや多く、8月も太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多く、花粉の雄花の生長に適した天候だった。だが2018年は“裏年”の傾向にあることから、2018年シーズンの飛散量は平年よりやや少ない70%に留まる予想。

花粉飛散予想 山陰

ただし、飛散量が少なかった2017年シーズンと比べると、鳥取県は108%、島根県は97%の予想なので、十分な対策が必要となる。

花粉飛散予想 山陰

◆山陽
2017年の夏、山陽はひと夏を通じてみると平年並の日照時間で、花粉の雄花の生長に問題ない天候だった。だが2018年は“裏年”の傾向にあることから、2018年シーズンの飛散量は平年よりやや少ない71%~89%の予想。

花粉飛散予想 山陽

2017年シーズンと比較すると、飛散量は66%~92%に留まる見込み。

花粉飛散予想 山陰

◆四国
2017年の夏、8月は平年並に晴れて暑くなったが、7月は梅雨前線の影響により曇りや雨の日が多く、特に高知県では日照時間が平年よりも少なくなった。天候が雄花の生長に不向きだったことに加え、2018年は“裏年”となり、前年より飛散量が減少する傾向となりそう。

花粉飛散予想 四国

2018年シーズンの飛散量は平年を下回り、45%~87%の予想。2017年シーズンと比べても52%~89%に留まる見込み。

花粉飛散予想 四国

◆九州北部
2017年の夏は、ひと夏を通じてみると平年並の日照時間となった。中でも福岡県や佐賀県、長崎県は7月の日照時間が平年よりやや多く、雄花の生長に適した天候となった。

花粉飛散予想 九州北部

九州北部では明瞭に“表年”“裏年”が現れない傾向があり、夏の天候が雄花の生育状況に大きく影響する。その傾向を踏まえると、2018年シーズンの飛散量は、福岡県や佐賀県、長崎県では平年よりやや多い111%~119%、2017年シーズンと比べると75%~101%となる予想。一方、7月に比較的前線の影響を受けやすかった大分県や熊本県は、平年を下回り65%、83%となる見込み。2017年シーズンと比べても59%、66%に留まる予想。

花粉飛散予想 九州北部

◆九州南部
2017年の夏は、ひと夏を通じてみると平年並の日照時間となった。

花粉飛散予想 九州南部

九州南部では明瞭に“表年”“裏年”が現れない傾向があり、夏の天候が雄花の生育状況に大きく影響すると考えられる。その傾向を踏まえると、鹿児島県と宮崎県の2018年シーズンの飛散量は、それぞれ平年並の107%、101%の予想。また、2017年シーズンと比べると118%、91%の予想となる。

花粉飛散予想 九州南部