ウェザーニューズが「第五回桜開花予想」を発表

ウェザーニューズは3月28日、「第五回桜開花予想」を発表した。今週末にかけて九州~関東の桜が続々と開花しそうだとしている。

■2017年「第五回桜開花予想」

3月23日から25日に実施された5回目の「全国つぼみ調査」の結果から、桜のつぼみは大幅に生長していることがわかった。ただ、2月からこれまで周期的に寒の戻りがあった影響で、昨年や一昨年に比べて、つぼみの生長は遅れている。このあとも今週は暖気が入りにくく、西~東日本の気温は平年並~低い予想。このため、桜の開花前線の北上はゆっくりとなるが、今週末にかけて九州~関東の桜は続々と開花しそう。

ウェザーニューズが「第五回桜開花予想」を発表

関東南部や九州北部などで先週から咲き始めている桜は、花冷えのためゆっくりと咲きそろい、今週末に見頃を迎える所もありそう。その後は来週から暖かくなる見込みで、4月上旬~中旬に北陸・甲信北部・東北南部でも開花が始まり、4月中旬~5月上旬に東北北部や北海道で桜が咲き始めそう。

休日の花見は、上野恩賜公園(東京都)は4月第1週の週末(1~2日)、清水寺(京都府)は4月第2週の週末(8~9日)、弘前公園(青森県)はGW初め頃がよさそう。

ウェザーニューズが「第五回桜開花予想」を発表

各エリアごとの桜開花傾向は以下の通り。なお、全国の名所700か所の桜情報については、ウェザーニューズのスマートフォンアプリ「ウェザーニュースタッチ」の『さくらCh.』、または同社Webサイト『さくらCh.』を参照されたい。

■各エリアの桜開花予想

◆北海道
北海道の桜のつぼみは前回より生長し、1割近いつぼみが硬い殻を脱ぎ始めた。この先3月末~5月は周期的に雨や雪が降り、一時的な寒の戻りはあるものの、晴れて平年より暖かい日が多くなるためつぼみの生長は順調に進むものと見られる。このため、桜の開花はほぼ例年並となりそう。

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開花前線は、4月26日頃に津軽海峡を渡り、北海道に上陸する。道内では、松前公園から桜の開花が始まり、開花前線は道南を北上。札幌市は4月30日に咲き始め、GW後半に見頃となりそう。その後、5月中旬にかけて、道北や道東エリアへと開花が広がっていく。例年、桜前線は釧路市・根室市など道東でゴールを迎える。釧路市の春採公園の開花は5月17日の見込み。

5月は平年より暖かい日が多い予想のため、ポカポカ陽気で花見を楽しめそう。ただ、5月後半になると雷雨発生の恐れがあるため、その頃に満開を迎える道北や道東では、花見の時期が短くなってしまう可能性がある。

◆東北
東北の桜のつぼみは、前回に比べて着実に生長し、「先がピンクに」なり始めたつぼみもある。ただ現段階では、昨年に比べ1週間ほど生長が遅くなっている。今週末にかけても、低気圧の通過や寒気の流れ込みによって、気温が平年並~低いため、つぼみの生長は引き続きゆっくり。来週以降、天気は周期的に変化し、一時的な寒の戻りはあるものの、平年より暖かい日が多くなるため、つぼみの生長は加速する。このため、桜の開花は例年並の予想。

ウェザーニューズが「第五回桜開花予想」を発表

桜の開花は、4月上旬に信夫山公園(福島県)をはじめ福島県の中通りや浜通り、宮城県南部からスタートする見込み。4月中旬は、東北南部で見頃を迎える桜が増えていく。高気圧に覆われて晴れる日が多くなる見込みのため、青空の下でお花見を楽しめそう。東北北部は、4月中旬~下旬に開花前線がゆっくり北上。4月下旬には見頃を迎える所が多くなる。弘前公園(青森県)は4月22日に開花し、GW初めには満開になりそう。

◆関東
春分の日の頃の暖かさをきっかけに、3月20日に日比谷公園(東京都)でスタートした桜の開花は、東京都内や埼玉県内、神奈川県内へとゆっくり広がっていく。つぼみの生長は昨年の同時期に比べるとやや遅いものの、花びらが見え始めたり、花の軸が伸びきった桜が3割近くになるなど、開花間近の桜が増えている。

ウェザーニューズが「第五回桜開花予想」を発表

これから4月初めにかけて関東南部で開花が進んでいくが、今週末にかけても、低気圧や前線の影響で、日差しが少なく気温が平年並~低い予想のため、開花前線の進みはゆっくりとなりそう。すでに咲き始めた桜も、いわゆる“花冷え”のため、咲きそろうまで時間がかかりそう。ただ、来週からは暖かい日が多くなる予想のため、開花が加速する。関東北部は4月上旬に咲き始める所が多い見込みだが、開花前線はスピードアップしそう。

三溪園(神奈川県)は4月1日に五分咲き、上野恩賜公園(東京都)は2日に満開を迎えるなど、関東南部では4月第1週の週末(1~2日)以降、花見を楽しめる所が増えていきそう。前橋公園(群馬県)は4月初めに咲き始め、4月第2週の週末(8~9日)から見頃を迎えそう。

◆中部
中部は、春分の日の頃に暖かくなったこともあり、東海や甲信で花びらが見え始めるなど、この1週間で桜のつぼみの生長が進んでいる。ただ、2月からこれまで寒暖の変化が大きく、たびたび寒さに見舞われているため、昨年に比べると、つぼみの生長が1週間近く遅くなっている。今週末にかけても、低気圧や前線に影響で、日差しが少なく気温が平年並~低い予想のため、桜の開花は例年並~非常に遅い見込み。

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東海エリアは、駿府城公園(静岡県)や名古屋城(愛知県)で桜が間もなく開花となりそう。4月初めにかけて、静岡県や愛知県、三重県、山梨県で咲き始め、来週の後半にはお花見を楽しめる所も増えそう。来週からは寒さも解消し、平年並に暖かい日が多くなる予想のため、つぼみの生長も加速する。4月上旬~中旬は、岐阜県や長野県、北陸各地で咲き始める見込み。特別名勝兼六園(石川県)や鳥屋野潟公園(新潟県)では4月第3週の週末(15~16日)に見頃を迎えそう。

◆近畿
近畿は、春分の日の頃に暖かくなったこともあり、花びらが見え始めるなど、この1週間で桜のつぼみの生長が進んでいる。ただ、2月からこれまで寒暖の変化が大きく、たびたび寒さに見舞われているため、昨年に比べると、つぼみの生長が1週間ほど遅くなっている。今週末にかけても、低気圧や前線の影響で、日差しが少なく気温が平年並~低い予想のため、つぼみの生長は引き続きゆっくりで、桜の開花は例年より遅い~非常に遅い見込み。

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道成寺や紀三井寺など和歌山県内で間もなく桜が咲き始め、大阪市、神戸市、京都市など主要都市では今週に開花が始まる見込み。その後、来週からは寒さが解消し、平年並に暖かい日が多くなる予想のため、開花前線はスピードを上げて北上していきそう。京阪神エリアでは、入学式の頃には見頃を迎えそう。近畿北部や山沿いエリアは、4月上旬に咲き始める所が多く、吉野山(奈良県)は4月第3週の週末(15~16日)に満開を迎えそう。(奥千本が見頃を迎えるのは4月第4週の週末の見込み)

◆中国・四国
中国・四国は、春分の日の頃に暖かくなったこともあり、花びらが見え始めるなど、この1週間で桜のつぼみの生長が進んでいる。ただ、2月からこれまで寒暖の変化が大きく、たびたび寒さに見舞われているため、昨年に比べると、つぼみの生長が1週間ほど遅くなっている。今週末にかけても、低気圧や前線の影響で、日差しが少なく気温が平年並~低い予想のため、つぼみの生長は引き続きゆっくりで、桜の開花は例年より遅い~非常に遅い見込み。

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3月27日に縮景園(広島県)で桜が咲き始め、中国・四国エリアは広島市付近から開花が始まった。高知県や愛媛県、香川県も3月末までに咲き始める所が多い見込み。来週になると寒さが解消し、平年並に暖かい日が多くなる予想のため、つぼみの生長が加速する。中国エリアは4月上旬に咲き始める所が多く、4月第2週の週末(8~9日)には見頃を迎える所が増えそう。

◆九州
九州は、春分の日の頃に暖かくなったこともあり、花びらが見え始めたつぼみが1割になるなど、この1週間で桜のつぼみの生長が進み、福岡県や佐賀県内では、すでに咲き始めている。ただ、2月からこれまで寒暖の変化が大きく、たびたび寒さに見舞われているため、昨年に比べると、1週間ほど生長が遅くなっているつぼみが多い。今週末にかけても、低気圧や前線の影響で、日差しが少なく気温が平年並~低い予想のため、つぼみの生長は引き続きゆっくりで、桜の開花は例年より遅い~非常に遅い見込み。

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舞鶴公園(福岡県)や熊本城(熊本県)で、間もなく桜が開花の見込みで、九州北部を中心に3月末までに咲き始める見込み。4月に入ると、宮崎市周辺など九州南部でも咲き始める桜が増えていく。来週以降、寒さが解消し平年より暖かい日が多くなるのに伴って、開花が加速していき、4月第2週の週末(8~9日)には見頃を迎える所も多くなりそう。