
「AHOOGA」は“電動アシストに見えない”電動アシスト。“折り畳み自転車”でもあり、85x74x30センチサイズに折り畳める。ベルギーの自転車メーカーAhooga Bikeが開発した。

「AHOOGA」が電動アシストに見えない秘密は2つ。一つ目はおなじみのリアハブモーター。そのサイズは年々小さくなっており、かなりじっくり見ないと、モーターと見抜けなくなっている。このモーターは、特に登坂時に力を発揮するよう設定されているそうだ。


もう一つはバッテリー。最近は、トップチューブやダウンチューブにバッテリーを組み込むのが主流だが、「AHOOGA」ではドリンクボトル偽装方式を採用した。バッテリー形状が少しだけボトルっぽいので、一見しただけではバッテリーとはわからない。とはいえ、こちらはよく見ればバッテリーとばれてしまうだろう。

バッテリーにはソニー製のセルが採用されており、一回の充電で平均約50キロのアシストが可能だ。約75キロのアシストが可能な大容量バッテリーもオプションで販売される。
「AHOOGA」では、折り畳み機構にも特徴がある。通常のような“横に二つ折り”ではなく、後輪がボトムブラケットあたりを軸に、くるりと回転して前にでるという機構。この機構により、折り畳み時のフットプリントを減らし、折り畳み時間を短縮できた。また、走行時のボディ剛性が高まったという。




重さは約13キロ。モーターやバッテリーが装着された電動アシスト付きの折り畳みとしては、最も軽い部類に入る。軽量化には、アルミ製フレームも大きく貢献しているそうだ。

担いで坂を上り下りできる
筆者が個人的に気に入ったのは、泥をよけるためのフェンダー。これがないと雨の日に服が汚れてしまうが、取り付けるとかなりの重量増加を招く。軽量化が要求される折り畳み自転車では、その扱いが難しい。
「AHOOGA」では、収納可能タイプのフェンダーを採用した。通常はくるくると巻いておき、雨が降ったときに引き出して使用する。このフェンダーも、「AHOOGA」の軽量化に貢献している。

背中が泥だらけにならない
後輪にこのタイプのくるくるフェンダーが取り付けられているのは珍しくないが、「AHOOGA」では前輪にも取り付けられている。その装着位置も、実にユニークだ。

カラーコンビネーションは215色以上。これほどのカラーを用意した理由について、Ahooga Bikeは次のように述べている。
「自転車は衣服同様、あなたの個性の一部だ。自転車も衣服も、あなた自身を表現するもの。だから我々は多くのカラーを用意した。我々はまた、多くの自転車用アクセサリーも用意している」
価格は1734.71ユーロから。残念ながらモーターが欧州仕様のため、現時点では日本への発送はしないとのことだった。

「AHOOGA」には、電動アシストシステムの付属しないモデルもある。こちらは1,048.76ユーロから。このモデルの日本への送料等についてAhooga Bikeに問い合わせているが、本稿掲載時までに回答を得ることはできなかった。Ahooga Bikeからの回答があり次第、本稿に追記したい。
追記:日本市場への参入についてAhooga Bikeの共同創業者であるPhilippe Lefrancq氏より回答があった。それによれば、日本への参入は同社の中期計画に含まれているが、現時点では欧州市場にフォーカスしたいとのこと。今後内部で再検討し、参入が決まれば知らせてくれるとのことだった。
