レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」

ジャケットデザインといい独特の音といい、なんとも所有欲をそそるレコード。だが、再生装置をシステムでそろえると、それなりの価格になってしまう。カセット/CDプレーヤーやラジオなども付属したオールインワンタイプもあるが、こちらはデザインがいまいちだったり、サイズが大き過ぎたり、音が寂しかったり…。

「LOVE」は、そんな悩みを持つ人向けのレコードプレーヤー。レコードをもっと手軽に聴きたいという要求に応えるため、最新技術を投入して開発された。


 レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」
最新技術を投入して開発
レコードを身近に

その特徴は、レコードではなくアームを回転させるという逆転の発想。これにより、従来からは考えられないコンパクトサイズのプレーヤーとなった。

 レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」
コーヒーテーブルの上で再生できるほどコンパクト

レコード全盛時代には、アームが回転するプレーヤーの開発は困難だったと考えられる。レコードからピックアップした音をアンプに届けるにはケーブルが必要だが、アームが回転していてはケーブルが絡まってしまうためだ。

「LOVE」はBluetooth&Wi-Fiを活用。ピックアップした音を無線で送信することで、このアームが回るシステムを実現している。Bluetooth&Wi-Fiに対応したことで、すでに多くの人が所有しているBluetoothスピーカーを、レコードを聴くために使用できるというメリットも生まれた。

 レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」
既存のBluetoothスピーカーを流用可能

コントロールには、スマートフォンアプリを使用。特定の曲を何度も繰り返して聞いたり、逆に特定の曲をスキップしたり、といった操作が可能だ。針を落とすべき場所は、アームが自動検知する。レコードに針を落とす瞬間の儀式が好き、という人には、これはちょっと寂しいかもしれない。

 レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」
針を落とす場所は、アームが自動検知
儀式好きには、寂しい?

アームはバッテリーを内蔵。満充電すればで約1.5時間、レコード盤上で回り続けることが可能だ。

 レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」
LPなら2枚分くらい?

開発したのは米国ロサンゼルスに本拠を置くLOVE Turntable。同社は現在、「LOVE」の製品化に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。すでにキャンペーンも終盤に差し掛かっているが、本稿執筆時点では45%オフ スペシャルを329ドルの出資で入手可能だ。キャンペーン終了後の市販価格は599ドルになる。出荷は2017年10月に予定されている。

 レコードではなくアームを回すレコードプレーヤー「LOVE」
部屋をスッキリ保ったままで、レコードを楽しめる