米国 Google は5月13日、新たな実験プログラム「Spell Up」を開始した。これは Chrome の音声認識を活用し、利用者の英語能力向上を目指すものだ。

Chrome の音声認識機能を使って英語力アップ! ― Google による「Spell Up」
Google による英語学習プログラム「Spell Up」

Google Creative Lab の Xavier Barrade 氏は5月13日、Spell Up について Chrome Blog で次のように説明した。

「フランスで育った私は、英語力を向上させる方法をいつも探していた。かつては、分厚い仏英辞典をいつも抱えていたものだ。その後、検索や Google Translate といったテクノロジーが新たな学習機会を生み出し、その世界を広げた。

だが、新しい言語を身に付ける方法としては、Google Translate は適していない。それで、Web Speech API が、スマートフォンやタブレットに話しかけることを可能にしたとき、この技術は言語学習をより簡単にしてくれるのではないかと考えた」

これが、Spell Up が誕生した理由だという。Spell Up では、Chrome Web ブラウザを使って単語ゲームを実施し、利用者の英語力を高めることを目指す。

「Spell Up は、工夫を凝らした、仮想スペリング大会のようなものだ」

 Barrade 氏はそう述べる。さらに次のように付け加えている。

「我々は、ゲームデザイナーや英語教師と協働し、Spell Up を楽しくて教育的なものにした。ゲームのゴールは、聞いた言葉を正しく綴り、言語タワーをできるだけ高く積み上げることだ。言語タワーが高くなればなるほど、ゲームの難易度は高くなる。利用者は、単語を正しく発音することが求められ、ジャンブル(ごちゃ混ぜになった言葉を正しく直して元に戻すゲーム)を解くことを求められ、ミステリーワードの推測を求められる」

ゲームのゴールは、耳で聞いた言葉を正しく綴り、言語タワーを高く積み上げること
ゲームのゴールは、耳で聞いた言葉を正しく綴り、言語タワーを高く積み上げること
綴りを間違えると、言語タワーが崩壊する

現時点では、Spell Up は PC 版と Android スマートフォン/タブレット版の Chrome Web ブラウザで動作する。Apple の iPhone/iPad では音声機能が動作しないそうだ。

Spell Up は PC 版と Android スマートフォン/タブレット版の Chrome Web ブラウザで動作する
Spell Up は PC 版と Android スマートフォン/タブレット版の Chrome Web ブラウザで動作する

Barrade 氏は、多くの人々に Spell Up を活用して欲しいと述べている。

「英語学習の初心者も、英語のプロも、Spell Up を試してみて欲しい。そしてもしあなたが英語教師なら、教室で試してみて欲しい」