鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発

「Hero Mammoth」は鼻だけを覆い利用者の肺や身体を守るマスク。米国のドクターとエンジニアによるチームModern Mammoth Technologiesが開発しました。

鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発
鼻だけマスク「Hero Mammoth」
装着者の肺や身体を守る

Modern Mammothを率いているのは獣医であるValerie Fournier博士。博士は2018年にカリフォルニア州で発生した山火事で動物たちを救助する活動に参加しました。参加者たちは火事で発生した煙を吸い込まないようにマスクをしていたのですが、メンバー間で話し合いをする際には話がうまく通じず、マスクを外しがちに。また、マスクをしていると救助対象となる動物が恐れてしまうため、外したケースもあったそうです。その結果、多くのメンバーが長引く咳や頭痛などに悩まされることになったのだとか。


鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発
山火事発生現場
指示を出す際などはマスクを外しがちに

「Hero Mammoth」はこのような問題を解決する鼻だけマスク。口元は覆わないので汚染された空気を吸うことなく、周囲の人と通常通りに会話することができます。動物たちを怖がらせることもありません。また、装着したままコーヒーを飲むことも。

鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発
装着したままコーヒーが飲める

Modern Mammoth Technologiesは、新型コロナウイルス感染症の流行により、「Hero Mammoth」の重要性はますます高まったと述べています。マスクに使用するエアフィルターが不足して価格が高騰し、マスクを必要としている人に届かなくなっているためです。その点、「Hero Mammoth」ではフィルターは鼻を覆うだけのほんのわずかの量で済むため、1枚のフィルターがあれば、何日も利用できます。

鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発
1枚のフィルターを何日も利用可能に

Modern Mammothは現在、「Hero Mammoth」の製品化に向けてクラウドファンディングサイトKickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では45ドルの出資と15ドルの送料で「Hero Mammoth」を1個入手できます。出荷は2020年8月に予定されています。

鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発
自然を楽しむValerie Fournier博士

なお、「Hero Mammoth」は口を覆わないため、飛沫飛散防止の機能はありません。現時点での利用では、各国のマスク着用ルールを遵守し、フェイスマスクを装着して周囲の人を守る必要があります。

鼻だけマスク「Hero Mammoth」米国のドクターが開発
「Hero Mammoth」とフェイスマスクの組み合わせで
自分も周囲の人も守る