NICT宇宙天気情報センター

9月6日に発生した太陽表面での大爆発「太陽フレア」。iPhoneやAndroidスマートフォンで現在位置を知るためのGPSなど、人工衛星に頼ったサービスに影響する懸念が出ているが、11日になってまた新たな爆発が起きた。情報通信研究機構(NICT)宇宙天気情報センターが報告している。

6日の太陽フレアは2回。最初はX2.2、続いてX9.3という等級で、A、B、C、M、Xという5段階のうち最上位。NICTは「通常の1000倍以上に及ぶ大型のもの」と表現した。


11日にはX8.2という再び大きな爆発が発生。日本時間の深夜0時35分から1時31分にかけて持続し、電磁波やガスなどのCoronal Mass Ejection(CME)をあふれさせた。

太陽の活動には周期があり、2008年からはいった衰退に向かっているというが、ときに驚くべき激しさを示し、しかも続けざまに起きる場合があると、あらためて明らかになったかたちだ。

引き続き、CMEによるGPSや衛星電話、衛星通信への影響、地磁気の変化による送電線への影響などに不安がある一方、北極や南極に近い地域では美しいオーロラを観測する機会により長く恵まれることになる。

9月6日の太陽フレアは、満月を迎えたばかりで夜空が非常に明るく、撮影には必ずしも好適と言えなかったが、9月13日には半月(下限)となり、夜空はいくらか暗くなる。