理研のスーパーコンピューター「京」
京が「Graph500」で3連覇を果たした

スーパーコンピューターを駆使し、膨大な情報(ビッグデータ)の処理に重要な能力を競う世界ランキング「Graph500」で、日本がまた1位となった。理化学研究所(理研)の「京」による快挙で、3回連続となる。

スーパーコンピューターの世界ランキングはいくつかあり、例えば計算をする性能を競う「TOP500」、計算する性能だけでなく省エネルギーも競う「Green500」などだ。

TOP500は中国に勢いがあり、最新の結果でも1、2位を抑えている。Green500は日本が強い。理研の、電気を通しにくい液体に本体をひたして効率よく冷却し、電力消費を抑える方式のスーパーコンピューターが1、2位を独占している。

京が勝利を続けるGraph500は、また少し毛色が異なる。ビッグデータを取り扱うのに必要な「グラフ解析」の能力を競う。

グラフ解析は、植物の枝や節のようにつながりあったデータ同士の関係を調べる手法。

例えばTwitterやFacebookで、誰と誰がどうつながっているか把握したり、あるいは脳のなかで複雑に結ばれた神経のはたらきを追ったり、体を構成するさまざまなタンパク質の相互作用を分析したりするのにも役立つ。

スーパーコンピューターの技術は、こうしたグラフ解析を進歩させるとして応用に期待が集まっている。京は2015年7月にGraph500の1位を奪還して以来、2015年11月、2016年6月と首位を保っている。

なお今回のGraph500の2位は、TOP500の1位でもある中国の新鋭スーパーコンピューター「Sunway TaihuLight(神威太湖之光)」だ。この強力なライバルは、決して特定のランキングに最適化しただけの代物ではないことがうかがえる。