キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル

米国Living Vehicleが、同社によるキャンピングトレーラーの2023年モデル「コア」「マックス」「プロ」を発表しました。いずれの機種も、空気から水を取り出せるシステムを搭載しています。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
Living Vehicleが2023年モデルを発表

Living Vehicleのキャンピングトレーラーは「オフグリッド」と「ゴージャス」が特徴。このうち「オフグリッド」は、ルーフに装備された出力3,400Wのソーラパネル(「プロ」モデルに搭載)によって実現しています。ソーラーパネルが生成したパワーは57.6kWhのバッテリーに貯められて、室内の照明やエアコン、洗濯機、乾燥機、冷蔵庫、オーブン、食器洗浄乾燥機などで使用されます。


キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
ソーラーパネルが発電するパワーで

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
乾燥機を含む室内の様々な設備が使用可能に

「ゴージャス」は、一般的なキャンピングカー・キャンピングトレーラーとは一線を画した内装で実現。例えばキッチンはプロ仕様のアイランドタイプが装備されました。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
電子レンジやオーブン、換気扇、そしてアイランドキッチン!

Living Vhehicleの創業者兼CEOであるMatthew Hofmannさんは、どんな場所であっても宿泊できるキャンピングトレーラーの開発を続けてきました。2023年モデルはこの目標にさらに一歩近づくための製品。同社従来製品は、「電源が無い場所でも、エアコンや洗濯機が使える」ことを目指していましたが、2023年モデルは「水が取得できない場所でも一定期間滞在できる」のを目標にしています。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
水の無い場所でもシャワーを浴びたい!

その目標の実現に向けて採用されたのは、Watergenによる水生成システム。同社のキャンピングトレーラーには約380Lの大型水タンクが装備されていますが、Watergenのシステムはそのタンクに一日あたり最大で19Lの水をプラスします。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
空気から取り出した水と思うと
贅沢に使える?

水生成の仕組みとしては、湿った空気を電力で冷却して水分を取り出すというトラディショナルなもの。吸気口にはエアフィルターが装着されていて冷却装置に入る前の空気から埃などを取り払います。取り出された水はウォーターフィルターでろ過された後、UVライトで殺菌されて飲料水となり、タンクに貯められます。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル

このシステムでは湿度が20%以上でなければ水を生成できませんが、米国では最も乾燥した都市でさえ平均湿度は30%以上なのだそう。砂漠であっても夜間の湿度は高まるので、水の生成は可能だそうです。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
生成した水はそのまま飲めます

もちろん19Lでは洗濯機や食洗機、シャワーなどで利用する水すべてをまかなうことはできません。が、水の無い場所での滞在期間を延長できます。さらに水が完全に無くなってしまった場合でも、飲料水など最低限必要な水の提供を継続できます。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
最低限、飲料水は確保できます

水生成システムの搭載により、キャンピングトレーラーは本当の意味で自由になれるとMatthew Hofmannさんは述べています。従来のキャンピングカー・キャンピングトレーラーでは電力や水の供給システムの整ったRVパークを利用するのが普通でしたが、Living Vehicleの2023年モデルでは電力と水をある程度自給できるために、利用者が本当に行きたいところに行けるとしています。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
何もない場所にも泊まれます

Living Vhehicleは2023年モデルの受注をすでに受け付けており、価格は33万9,995ドル(約4,590万円)から。受注から納品までは10-12か月かかるとしています。

キャンピングトレーラー Living Vehicleの2023年モデル
内装設備はちょっとした家
お値段も家なみですね