ダイキン 純国産・医療用高性能マスク開発

ダイキン工業などは、新たに「N95」相当の性能を持つ純国産の医療用マスクの共同開発と発表した。まず2020年内にも小量での国内生産販売開始を目指す。

国立循環器病研究センターの西村邦宏予防医学・疫学情報部長および白石公教育推進部長、クロスエフェクト、ニプロを加えた4者による開発チームを結成した。


N95マスクのような高性能な医療用マスクは、新型コロナウイルスが世界各国で感染拡大したため不足が続いている。特にエアロゾルが発生するような気管内吸引、気管内挿管、下気道検体採取、歯科治療などでN95マスクを使うよう推奨されているが、多くの市中の病院では入手しにくい。厚生労働省も本来は使い捨てすべきN95マスクをやむをえず再利用するなど例外的取り扱いについて連絡を出せざるを得なくなっている。

そこで今回、国立循環器病研究センターの病院施設をはじめ国内のほかの病院、そして海外でも広く利用できるマスク開発する。

ダイキン 純国産・医療用高性能マスク開発

ダイキン 純国産・医療用高性能マスク開発

開発しているマスクには柔軟性のある素材を使い、日本人の標準的な顔面形状をもとに設計し、口元に密着可能で長時間続けての装着にも耐えられるものにした。またフィルターカートリッジ部分は着脱交換式にし、本体部分を繰り返し利用できる作りになっている。さらに「DS2」規格に準拠した評価試験を実施し、試作品ではN95マスクに相当する性能を示す結果を得ている。将来はN95規格及びDS2規格の認証を目指す。