
2つの異なる空間をつなぎ、瞬時に視点を移動する。興味深い複合現実(MR)技術が話題になっている。Microsoft(MS)が開発したゴーグル型コンピューター「HoloLens(ホロレンズ)」で実現している。
今度はリアル空間同士を繋いだ。 #HoloLens pic.twitter.com/QPXiENkbE2
— VoxelKei (@VoxelKei) 2017年2月28日
ホロレンズはMRまたは拡張現実(AR)という、現実の景色に仮想の映像を重ね、操作することが可能な装置。1月に出荷が始まり、入手した技術者はさまざまな実験をしている。

3DCG制作のVoxcellDesignも、ホロレンズの活用方法を探って多種多様な試みをしている。今回の2つの空間をつなぐMRもそうだ。
映像では、ホロレンズをかぶったとおぼしき人物がどこかの建物の玄関に立っていて、ふいに手をもたげ、宙を指し示す。するといきなり奇妙な「穴」があらわれ、中は部屋につながっている。
おもむろにくぐりぬけると、視点が切り替わり、もう室内にいる。まるで瞬間移動だ。さらに同じ動作を繰り返すと、今度はふたたび玄関へと通じる穴が開く。
基底現実では距離を隔てた場所を、MRによってかりそめに接続しているのだ。
しかし、はたしてホロレンズをかぶった人物は「本当」は玄関にいるのか、部屋にいるのか、はたまた全然関係ない第3の場所にいるのか、見ていてちょっと混乱してきそうだ。
ちなみに、VoxcellDesignはMRを駆使して空間に穴を開く技術を、誰でも試せるようアプリケーション「HoleLenz Gate」として一般販売している。

価格は500円。別途ホロレンズ本体が必要だ。