ニフティは、ホームネットワークとクラウドを VPN で結び、各種サービスを提供できる、サービス事業者向けプラットフォーム「スマートサーブ プラットフォーム」を開始した。

最近、Internet of Things(IoT:モノのインターネット)に注目が集まっている。家庭でも、インターネットに接続して利用できる家電・AV 機器・住宅設備が普及しつつある。その一方で、利用者側ではネットワーク設定に関する課題や、通信の覗き見や不正アクセスなどのセキュリティに関する課題がある。

ニフティが「スマートサーブ」をサービス事業者に販売、ホームネットとクラウドを VPN 接続
「スマートサーブ プラットフォーム」のイメージ

「スマートサーブ プラットフォーム」は、ニフティの個人向けネットワークサービス「スマートサーブ」のシステム基盤を、サービス事業者向けに提供するもの。

小型の専用機器(サービスアダプタ)を宅内 LAN につなぐだけで、ホームネットワークとニフティのデータセンター内クラウド環境とを VPN で接続できる。そのため、ユーザーに複雑なネットワーク設定を強いることなく、サービス事業者は、クラウドで構築したシステムから各家庭にさまざまなサービスができるようになる。

通信の暗号化方式には IPsec を、VPN の接続方式には L2VPN(Layer2 Virtual Private Network)を用い、セキュアなネットワーク環境で、TCP/IP を含むさまざまなプロトコルで双方向かつフラットに通信できる。これにより、「ECHONET Lite」対応機器などにもクラウドから直接接続できる。

L2VPN は、遠隔地の LAN に繋がれた機器同士を、あたかも同じ LAN 内にあるかのように接続して通信できる技術。ECHONET Lite は、エコーネットコンソーシアムが策定した、スマートハウス向け制御プロトコルおよびセンサーネットプロトコル。

現時点でサービスに利用できるクラウド環境は「ニフティクラウド」のみだが、今後は、他社のクラウドサービスにも対応する予定。

基本利用料金(すべて税抜)は、サービス登録料(初期費用)20万円、サービス基本料(月額費用)10万円、サービスアダプタは1台あたり1万6,000円。100台単位でのロット販売となる。サービスアダプタ接続料(月額費用)400円、そのほか「ニフティクラウド」の利用料金が発生する。