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この新しい太陽電池は、光を吸収してエネルギーに変換するために、ペロブスカイト構造と呼ばれる結晶構造を用いる。従来はその材料として鉛が使用されていたが、その代わりに錫を用いる。鉛ペロブスカイトはエネルギーの変換効率が15%を超えるが、錫はまだ6%以下だ。しかし、可視光スペクトラムのほとんどを吸収できるという錫の特徴から、今後おそらく鉛を超える電動効率が可能だと期待されている。
太陽電池は電気伝導ガラスや、太陽電池の電極になる薄い金などから成る5層のサンドイッチ構造になっており、間に光を吸収する層として錫ペロブスカイト構造の層が挟まれている。
同研究に参加した、錫の専門家である無機化学者の Mercouri G. Kanatzidis 氏は、「将来有望なペロブスカイト構造の太陽電池のなかでも、ブレイクスルーとなる発見だ。錫は成長が見込める素材であり、我々はそれが太陽電池として効率的だということを証明した」と述べた。