モルフォシートのビジュアル
モルフォチョウの羽をまねて作った素材「モルフォシート」

本の背表紙、柄物のシャツ。日の光を浴びつづけるとたいていのものは色あせしてしまう。だが、そうした問題を大幅に改善した素材「モルフォシート」を、凸版印刷が開発した。チョウの羽の構造をまねている。

人間が作り出す素材の多くは「顔料」や「染料」を塗ったり混ぜたりして色をつけており、太陽光や蛍光灯などの紫外線を浴びつづけるとあせてしまう。

一方モルフォシートは、幾重にも層になった金属の薄膜が、光の反射と散乱を制御することで色を作り出す。そのため、紫外線を浴びつづけてもあせにくい。

モルフォシートの構造
顔料や染料ではなく、多層になった金属の薄膜が色を作りだす

自然界の生物が持つ特徴を人工的に再現する手法「生物模倣」を駆使している。

似たような仕組みはもともと、玉虫、モルフォチョウ、カワセミ、孔雀などの羽にある。

凸版印刷はその中でもモルフォチョウの瑠璃(るり)色を出している仕組みに着目し、ナノ構造設計技術と多層薄膜形成技術を応用した。

このモルフォシートは、偽造防止やブランド保護、屋内外でのプロモーションなどの用途を見込んでおり、2017年度中の実用化を目指すという。