キヤノン IT ソリューションズ(キヤノン ITS)は、主に大学/専門学校を対象とする教育支援情報プラットフォーム「in Campus」を発売した。学内情報を提供するポータル機能と、講義/授業の運営を支援する学習管理システム(LMS)を中心に、教職員および学生/生徒のコミュニケーションや活動に役立つ各種機能をパッケージ化して提供していく。
in Campus は、キヤノン ITS が明治大学向けに開発した情報システム「
Oh-o! Meiji」をベースに汎用化し、さまざまな規模の教育機関へ導入できるようにしたもの。Oh-o! Meiji は3万ユーザーに対応するシステムだが、in Campus はより小規模な利用も想定している。必要な機能から段階的に導入したり、規模を順次拡大したりできるので、予算や時期に合わせて使い始められる。コストを抑えられる点が特徴で、ゼロから構築するスクラッチ開発システムの約半額で導入可能としている。
主な機能のうちポータルでは、教職員からの連絡を掲載する「お知らせ機能」、スケジュールやイベントを管理できる「カレンダー機能」、LMS と連携する「時間割/出講表機能」、臨時休講などを通知する「休講情報機能」といった機能があり、ユーザーの所属学部や学年、受講している講義などの条件に応じて表示内容を変えられる。
一方の LMS は、出欠のリアルタイム確認機能、予習/復習に利用できる資料の配布機能、教員向けのレポート課題提示/提出状況管理/フィードバック機能、学生向けのレポート提出機能、情報共有や議論に使えるディスカッション機能などを備える。
ポータルと LMS にはアンケート実施/管理機能もあり、各種調査や小テストなどに利用可能だ。また、シラバス(授業計画)の作成支援/配布機能、講義の枠とは異なるゼミ/サークルといったグループで活用できるコミュニティ機能、in Campus 内で行った活動を記録/管理するポートフォリオ機能も組み込める。機能追加や他システムとの連携といったオプション開発にも対応する。
スマートフォン用アプリケーションも用意されており、お知らせの確認、予習/復習、出席登録など一部機能は、パソコンやスマートフォンのフルブラウザを使わずにアクセスできる。
なお、キヤノン ITS は in Campus の販売を通じ、今後3年間で30校への教育支援情報システム導入を目指す。