ホーム   »   自転車   »   タイヤに直接モーターパワーを伝える電動アシストユニット「Rubbee X」-新型では、回生ブレーキ、リアライトなどを装備

タイヤに直接モーターパワーを伝える電動アシストユニット「Rubbee X」-新型では、回生ブレーキ、リアライトなどを装備


Rubbee」は、自転車を電動アシスト自転車に変える“コンバージョンキット”の先駆けとなった商品。その「Rubbee」に新型「Rubbee X」が登場した。

自転車を電動アシストに変える新型「Rubbee X」

自転車のシートポストに取り付けるタイプのコンバージョンキット。モーターからの動力をクランクやハブではなく、直接タイヤに伝えることで自転車の走行をアシストする。発表された当初は画期的な商品として、大きな話題となった。

参考画像:2013年に発表された初代「Rubbee」

リチャード・ブランソン氏も絶賛した

その最大のメリットは、現在所有している自転車を簡単に電動アシストにトランスフォームできる点にある。シートポストへのマウントの取り付けは、特別な知識や技術は一切不要だ。また、マウントの取り付け後は、「Rubbee」本体の取り付け/取り外しが簡単なのも特徴。慣れれば7秒で脱着できるようになり、屋外での駐輪時などには盗難防止のために取り外して室内に保管できる。家族や友だちと1台の「Rubbee」を共有することも容易だ。

初代「Rubbee」は、7秒で取り付け/取り外しできた

新たに開発された「Rubbee X」は、従来型「Rubbee」のメリットはそのままに、改良と機能追加が施されたもの。従来からの「Rubbee」の強みがさらに磨かれているほか、これまでになかった新機能が追加されている。「Rubbee」はコンバージョンキットとしては先駆けであるだけに、後発の製品に機能面で見劣りする点が目立つようになっていたが、今回の改良で競合製品に追いつき、ある面では追い抜いてもいる。

デザインもイマドキになった

「Rubbee」のメリットのひとつだった取り付け/取り外しは、新型ではクイックレバーによる“ツータッチ”となり、かかる時間はわずか1秒に短縮された。自転車通勤で利用し、オフィスに着くたびに取り外すという人にとってこれはうれしい機能強化となるだろう。

取り付け/取り外しはクイックレバーで

自転車通勤者にうれしい改良

直接タイヤに動力を伝えるタイプのコンバージョンキットでの共通の問題として、ローラーとタイヤの間で滑りが発生し、モーターパワーがタイヤに100%伝達されないというものがある。「Rubbee X」ではユニットをタイヤに押し付けるバネを強化。また、ローラーの素材も見直し、雨が降っているときでもすべりの少ない走行を可能にした。

バネの強化&ローラー素材も見直しで
悪天候でもパワーロスのない走行が可能に

競合製品に追いつくための新機能追加としては、回生ブレーキがあげられる。この機能追加により下り坂などで内蔵バッテリーを充電し、航続可能距離を伸ばせるようになった。

回生ブレーキ搭載
ますます、タイヤが減りそうではあるが…。

スマートフォンとの連携も、競合製品へのキャッチアップに向けた機能追加。専用アプリでモーター出力や回生ブレーキの設定を変更できる。走行ルート記録する機能なども搭載されている。

スマートフォンとの連携が可能に
いままでなかったのが不思議?

ブレーキランプ、ターンシグナルとしても機能するリアライトを搭載。夜間に走行することの多い自転車通勤者からの要求に応え、後続車からの視認性を高めている。これは競合製品には真似のできない、シートポスト装着タイプだからこそのメリットといえるだろう。

リアライト搭載
シートポスト装着タイプだからこそのメリット

バッテリーはモジュール化され、最大で3個のバッテリーを搭載可能に。バッテリー1個だけであれば走行可能距離は16キロに留まるが、「Rubbee X」の本体重量は2.8キロと軽量となる。片道10キロ以下の自転車通勤者であれば、これでも十分だろう。フル充電までの時間も45分で済む。バッテリーを2個に増やせば走行可能距離を32キロにのばせるが本体重量が3.4キロに、充電時間は1.5時間に増える。3個搭載すれば走行可能距離が48キロ、本体重量は4.0キロ、充電時間も2.5時間となる。利用者は「Rubbee X」の利用用途や一日の走行距離、そして予算に合わせて、適切なバッテリー個数を選ぶことができるようになった。これも、競合製品では目にしたことのない機能だ。

バッテリーの数を選べるようになった

その他、デザインの見直しなどがなされた。オリジナル版のデザインは発表当時は斬新に感じられたが、毎日使うなら新型の「Rubbee X」の方がうれしい。

初代「Rubbee」と比較すると

新型「Rubbee X」はすっきりしたデザインに

開発したのは英国ロンドンに本拠をおくRubbee。同社は以前のバージョン同様に、「Rubbee X」の製品化に向けてクラウドファンディングサイトkickstarterでの資金調達を目指している。本稿執筆時点では、「1バッテリー」タイプが269英ポンドの出資+送料で入手可能だ。出荷は2018年6月に予定されている。

価格もぐっとお手頃に

日本での発売についてRubbeeに尋ねたところ、日本向け仕様車の開発はそれほど難しくはないとの回答を得た。「Rubbee X」は無線のペダルセンサーを装備しているし、ペダルを漕がなくても走行できる電動バイクモードは搭載されていないためだ。

開発費に見合う需要があれば、日本市場参入もありうるかもしれない。
おすすめの関連記事
関連キーワード
関連記事
Google ニュースで「インターネットコム」をフォローできます。スマホ、タブレットなどで便利に読めます。 是非フォローをお願いします!