通訳してくれるイヤホン「CLIK」

「CLIK」は、通訳機能を持ったイヤホン。30以上の言語をリアルタイムで利用者の自国語に訳し、音声で聞かせてくれる。

通訳してくれるイヤホン「CLIK」
通訳機能を持ったイヤホン「CLIK」

開発したのは英国に本拠を置くMymanu。同社は海外旅行が好きな人や国際的に活躍するビジネスマンを対象に、“言語の壁をテクノロジーの力で壊す”ことを目指して自動通訳装置に取り組んでいるという。


通訳してくれるイヤホン「CLIK」
「CLIK」開発の目的は、言語の壁をテクノロジーの力で壊すこと

「CLIK」を使用するには、会話をする人全員が「CLIK」を装着する必要がある。装着後、専用アプリがインストールされたスマートフォンと「CLICK」をペアリング。アプリ上で使用する言語を設定する。あとは、自分の母国語で喋れば、相手の耳に装着された「CLIK」からは翻訳された音声が流れるという仕組みだ。

通訳してくれるイヤホン「CLIK」
通訳には専用アプリを使用

開発元のMymanuは現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで「CLIK」の市販化に向けたキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では129英ポンド(約1万7,000円)で「CLIK」を1台入手可能だ。日本への出荷にも対応する。出荷開始は2017年5月頃を予定。

通訳してくれるイヤホン「CLIK」
kickstarterの「VIPアーリーバードスペシャルパッケージ」に含まれるもの
その他、ステッカーなども同梱される

気になるのはその翻訳品質。「CLIK」は翻訳エンジンとして、Google翻訳ではなく、独自の翻訳システムを使用するとしている。このシステムの使用料として、定額の料金を請求するという課金方式を取るようだ。この翻訳システムはすでにオランダアムステルダムで開催された技術カンファレンスで公開済みとのこと。だが、日本語と他言語の間での翻訳品質がどの程度のものなのかは、現時点ではわからない。「CLIK」に興味のある方は、翻訳システムがWebなどで公開された後、日本語の翻訳レベルを確認してから手を出す方が良いかもしれない。

通訳してくれるイヤホン「CLIK」
日本語にも対応しているが、翻訳品質は不明

だが翻訳品質がある程度のレベルに達しているのであれば購入し、来年の海外旅行に持って行きたいと思える商品だ。筆者は最近、台湾に出掛けて火鍋屋に入ったのだが、筆者の中国語が店員に通じずに困った。仕方なく身振り手振りで注文したのだが、なぜか野菜盛りが3人前もでてきてしまったのだ。「CLIK」のような自動通訳装置が普及し、その翻訳レベルが向上すれば、台湾まで行って大量のキャベツばかりを食べるという哀しい経験をする人はきっと減るはずだ。

商品に興味のある方は、翻訳システムが公開された後に、翻訳レベルを確認してから手を出す方が良いかもしれない。
海外旅行の必需品になる?