欧州特許庁(European Patent Office:EPO)の「欧州発明家賞」に、QR コード開発者であるデンソーウェーブの原昌宏氏と同氏のチームがノミネートされたことは、以前お知らせした

6月17日、EPO は、デンソーウェーブの原昌宏氏と原氏が率いる開発メンバーの長屋隆之氏、渡部元秋氏、野尻忠雄氏、内山祐司氏が、2014年度欧州発明家賞の「ポピュラープライズ」(Popular Prize、人気賞)を受賞した、と発表した。


デンソーウェーブの QR コード開発者、原氏が日本人初の欧州発明家賞を受賞
デンソーウェーブの QR コード開発者、原氏が日本人初の欧州発明家賞を受賞

欧州発明家賞(European Inventor Award)は、技術的、社会的、経済的発展に貢献した優れた発明に対して欧州特許庁(EPO:European Patent Office)が毎年付与するもの。2006年に設立された。産業部門、研究部門、中小企業部門、非ヨーロッパ諸国部門と功労賞で構成されている。

欧州発明家賞発足以来、2007年および2009年に日本人の発明家がノミネートされたが、受賞には至らず、今回、原氏が日本人初の受賞者となった。原氏は、計2万票以上の投票総数の約30%もの票を集め、6月17日に世界中から500名が参加したベルリンでの授賞式で、発明家にとっての“アカデミー賞”を受賞した。

デンソーウェーブの物流システム改善のために開発された QR コードが、バーコードの世界に革命を起こした。原氏の開発した白と黒の正方形のコードは、今や世界中の広告看板や商品パッケージに見られる。

1974年に世界初のバーコード付きガムが発売された。小売以外でもよく利用されている、白黒ストライプのバーコードは、しかし、英数字で最大20字のデータ容量しかなく、その組み合わせも限られている。

デンソーウェーブの原氏が率いるプロジェクトでは2次元コードを開発、誰もが知る正方形のコードを発表するまで、2年かかったそうだ。この2次元コードは、水平と垂直の両方にデータを含み、従来のバーコードの350倍ものデータ容量を持つことができる。

また、QR コードは正方形で、アイテムの説明に関連した特別なパターンを保有する。スキャナはこのパターンを読み取り、従来の20倍の速度で情報にアクセスできる。

QR コードは、白黒の行と列の配置に基づいて情報を伝達する。色の濃い要素、薄い要素の全てが、0または1を表す、特定のバイナリーコードを示している。

QR コードでは、約7,000の英数字、シンボル、ひらがな、カタカナ、漢字、ハングル文字とバイナリーデータを読み出すことができる。アイテムに関連するパターンやデータに加え、QR コードは、歪みを補正する誤差補正パターンを含んでいるが、周囲のマーキングを誤ってコードと解釈しないよう、空白のスペースで囲まれている。

QR コードは商標権で保護されており、使用には、コードと共に商標を表示する必要があるが、ライセンス料を払う必要はない。誰もが無料で利用できる。