小惑星探査機「はやぶさ2」、地球スイングバイに成功、小惑星「リュウグウ」へ
はやぶさ2が撮影した写真、手前に見える白い部分が南極 (出典:JAXA)

小惑星探査機「はやぶさ2」が、地球の重力を利用して進む方向を変え、加速する「スイングバイ」に成功した。目的地である小惑星「リュウグウ」へ近づく軌道を順調に航行しているそう。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発表した。

JAXAはこのところよい知らせ続きだ。金星探査機「あかつき」が最初の失敗から5年を経て金星への軌道に乗ったことに続き、はやぶさ2も無事の旅路をたどっていることが分かった。


はやぶさ2は12月3日の日本時間夕方から夜にかけて地球への「スイングバイ」を実施。何をしたかというと、いったん地球にぎりぎりまで近づいたあとハワイ諸島付近の太平洋上空を通り過ぎて飛び出した。

地球の重力を利用した「スイングバイ」で方向と速度を変える(出典:JAXA)
地球の重力を利用した「スイングバイ」で方向と速度を変える(出典:JAXA)

結果、地球の重力の助けを借りて軌道を約80°曲げ、さらに速度は秒速約1.6km上げて秒速約31.9kmになり、目標としていた数値を達成した。NASA、ESA(欧州宇宙機関)の支援を受け、探査機の状態が正常なことを確認しているそう。

12月14日時点ではやぶさ2は、地球から約415万km、太陽から約1億4,485万km離れた場所を、秒速約32.31kmで飛んでいる。また少し速度が上がっているのは太陽の重力の影響だそう。

なお、はやぶさ2は地球スイングバイを終えたあとに、搭載している特殊なカメラで地球を撮影した。JAXAは今回カラーでその写真を公開している。オーストラリア大陸や南極大陸が目を引く。南極は夏に日が当たらず、またひまわりなどの気象衛星では南極点付近を撮影することは難しいので、貴重な一枚だそう。