理化学研究所は、移乗介助や起立補助など、人との柔らかな接触と大きな力が必要とされる動きをロボットにさせるための研究用プラットフォームとして、「ROBEAR(ロベア)」を開発した。

まるで人間のように介護するロボット、理研が開発
ROBEAR

これまで、移乗介助を行うロボットとして「RIBA(リーバ)」、「RIBA-II」を開発しているが、今回開発した ROBEAR は、それらの後継機。


ROBEAR は、小型化/高精度/高出力を実現するアクチュエータユニットと、人との接触状態を検出するための、ひずみゲージ式の力/トルクセンサー、関節ごとの電流トルク推定器、皮膚に相当するゴム製の触覚センサー(スマートラバーセンサー)の3種類の力覚系センサー、さらに高出力のインピーダンス制御を採用した。

これにより大きな力を出すと同時に、接触状態に応じた動作調節や、ロボットの腕で人を挟み込んで保持するような柔らかな動作ができるようになった。また、横抱きに加え、立っている人を両腕で支えたり、立った姿勢の人を抱きかかえたり、あるいは起立を補助するなどの複数の抱き方ができる。

さらに、設計の見直しによって、重量を約140kg(RIBA-IIは約230kg)と大幅に軽量化し、 部品点数も約250点(RIBA-IIは約750点)に減らした。これ以外にも、車輪アームが伸縮可能で支持基底面を変えられる台車、距離画像を用いた人認識、柔軟外装のための切削加工法などの技術も開発した。

アクチュエータユニットとは、モーターを動かすために必要なモーター、ギヤ、モータードライバ、制御・通信基板を一体化したもの。

インピーダンス制御とは、ロボットリンクの動きの柔らかさを表す機械的インピーダンス(慣性、減衰特性、剛性)の望ましい値を設定し、それをフィードバック制御により実現する方法。

支持基底面とは、床と接している部分の一番外側を直線で結んだ範囲のこと。

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