デジタルデータ放送技術のメディアキャストによると、名古屋の中京テレビ放送と、札幌テレビ放送が、メディアキャストのイベントメッセージ送出装置「SparkMUX」(スパークマックス)を導入、それぞれ本格稼働を開始したそうだ。

いずれも、地域情報生番組での双方向企画の演出に利用される。

イベントメッセージ送信では、放送局から受信機のデータ放送領域に対してトリガー信号を送信し、強制表示などができる。放送局側から放送波を使って視聴者の受信機を瞬時に制御できる唯一の機能であり、防災情報の配信にも期待されている技術。

近年、放送映像画面に、データ放送画面やアイコン、ボタンなどを重ね合わせて表示するオーバーレイ表示が盛んに活用され始めたが、クイズ解答やアンケート応募を受付開始するタイミングでのボタン表示などに、イベントメッセージ送信機能の活用が注目されている。またこの機能は、CM 時の制御にも活用が期待されている。

メディアキャストの SparkMUX は、放送波からテレビ画面の強制表示などを制御できるイベントメッセージ信号を送出する装置。任意のタイミングでデータ放送画面やアイコン、ボタンなどの表示を瞬時に制御できる。今後の視聴者参加型番組や双方向番組、そしてハイブリッドキャストなどの次世代放送サービスで、番組を効果的に演出できる。

中京テレビと札幌テレビ、メディアキャストのイベントメッセージ送出装置を導入
中京テレビがイベントメッセージ送出装置を導入

また、SparkMUX には、オプションで「リモートスイッチボックス」があり、生放送時にも副調整室で送出が操作できるので、データ放送技術者以外の番組スタッフでも、簡単に操作できる。

メディアキャストは、11月19日〜21日に幕張メッセで開催される「国際放送機器展」(InterBEE2014)で、中京テレビの番組事例をデモンストレーションとともに紹介する予定。