新薬の開発には1,000億円もの費用がかかるそうだ。その大半を占める臨床段階で、心臓への副作用で約20%が開発中止となっており、これが新薬開発のコスト増の要因になっているという。そのため、非臨床段階で心臓に対する副作用を正確に予測することが重要となる。

そこで新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、医薬品の心臓に対する副作用予測に利用するための、ヒト iPS 細胞由来心筋細胞の大量製造技術の開発に着手する。


このプロジェクトでは、京都大学 iPS 細胞研究所の山下潤教授が開発した iPS 細胞から心筋細胞への分化誘導技術をベースとし、新しい安全性評価試験法で求められる品質を備え、製造ロット間の差がない心筋細胞を大量製造できる製造工程を、タカラバイオが確立する。

タカラバイオは、このプロジェクトで開発した成果をもとに、2015年度中に心筋細胞の商用製造を開始することを目指す。これにより、医薬品の副作用予測に利用される心筋細胞の市場は、5年後に100億円規模にまで成長することが期待される。

NEDO が iPS 細胞から心筋細胞を大量製造、新薬開発で心臓への副作用を予測
ヒト iPS 細胞由来心筋細胞を大量製造できる工程の確立