東芝は、人間らしい外見で、腕や手などの上半身が自然な動きをするというロボットを開発した。主な目的は、人間とのコミュニケーションを担わせること。来年度には、企業などの受付窓口や展示会における案内係用ロボットとして実用化を目指す。さらに、2020年には福祉/ヘルスケア分野などで活用させたい考え。

東芝、上半身の動作が自然な人間型ロボットを開発、来年度に受付窓口、2020年に福祉分野へ
東芝が開発した
人間型コミュニケーション ロボット

このロボットは、形だけでなく肌の質感や目の動きなどを人間に似せており、東芝は「親しみやすい」としている。現在のところ可能な動作は、お辞儀や簡単な挨拶、手話など程度。今後はセンサーや音声合成、音声認識、ロボット メカ制御などさまざまな技術を組み合わせ、高齢者/認知症患者の話し相手、遠隔カウンセラー、手話ロボット、高齢者見守りロボットといった機能を実装する計画。

滑らかな動きは、43か所の駆動装置からなる多関節ロボット用に開発した動作アルゴリズムで実現。これに芝浦工業大学と湘南工科大学の動作教示技術、エーラボと大阪大学の容姿/表情作り技術を組み合わせることで、上半身を今までになく自然に動かせる生身の人間らしい質感のロボットになったとしている。

東芝は、このロボットを幕張メッセで開催される電子機器の見本市「CEATEC JAPAN 2014」(10月7日から11日)に参考展示する。CEATEC では、ほかにも多種多様なロボットやロボット関連技術が紹介される。