日立製作所は、多様化する顧客ニーズに対応するクラウド製品・サービス群を開発、体系化し、新たなクラウド基盤とすることを発表した。

このクラウド基盤は、複数クラウド間の一元的な運用管理やシステム移行を支援するサービス群、業務アプリケーションの構築や SaaS 環境の立ち上げを支援サービス群などから構成される。


今回、その第一弾として、顧客環境のプライベートクラウドと日立が運用管理するマネージドクラウド、AWS(アマゾン ウェブ サービス)、Microsoft Azure などのパートナークラウドを適材適所に組み合わせた、シームレスな「フェデレーテッドクラウド」(Federated Cloud)サービスを開発した。

10月から順次提供を開始する。

日立、「フェデレーテッドクラウド」で AWS や Azure にもシームレスに接続
今回開発する新たなクラウド基盤

新たなクラウド基盤は、「フェデレーテッドクラウド」を中心に、「クラウドセキュリティ」「SaaS ビジネス基盤」「サービスインテグレーション」などで構成される製品・サービス群。ソリューションの中核である「フェデレーテッドクラウド」はその第一弾。

「フェデレーテッドクラウド」では、 パートナークラウドを含めた一元的な監視・運用や、クラウド間マイグレーション自動化ツールの開発、日立のマネージドクラウドとパートナークラウドを連携するネットワークの整備、パートナークラウドを活用した連携サービスの開発など、異なるクラウド間をシームレスに連携するサービスを行う。

「フェデレーテッドポータル」は、顧客環境のプライベートクラウド、日立が運用するマネージドクラウド、AWS、Azure などのパートナークラウドなど、複数クラウドを一元的に監視・運用するもの。2015年4月から開始する予定。

「出前クラウド」は、クラウド基盤の構築に必要なブレードサーバー、ストレージ、ネットワーク機器、管理コンソールをすべてラックに収容し、すぐに利用できるプライベートクラウド環境サービス。今回、「出前クラウド」を先行して「フェデレーテッドポータル」を搭載、2014年12月から開始する。パートナークラウドとして AWS に対応する。

「クラウド統合ネットワーク」では、日立の国内データセンター間をつなぐネットワークを再編し、順次、提供する。まず、首都圏にある3箇所のデータセンター間を数ミリ秒レベルのレイテンシで最大 320Gbps まで拡張できる広帯域ネットワークで密結合したネットワーク「首都圏トライアングル」(仮称)を構築し、高速バックアップ用ネットワークサービスを2014年10月に開始する。

さらに、2014年12月には、AWS と「首都圏トライアングル」を広帯域ネットワークで密結合、顧客ニーズにスピーディに対応できるネットワークを整備する。今後、Azure についても「首都圏トライアングル」への接続を行う予定。

日立は2013年12月から、グループ会社を含めた事業部門・研究開発部門にまたがる約300名体制のクラウド戦略プロジェクトを立ち上げ、新たなクラウド基盤の開発に取り組んでいる。また、日立グループ約32万人の利用する社内 IT の実績・ノウハウを活用したサービスの開発も進めている。

プロジェクトを推進するにあたって、AWS、シトリックス・システムズ・ジャパン、エクイニクス、マイクロソフト、レッドハット、セールスフォース・ドットコム、ベライゾン、ヴイエムウェアなどのパートナーとのアライアンスを強化し、異なる複数クラウドをシームレス、かつセキュアに接続するフェデレーテッドクラウド環境を実現する基盤技術を開発している。

2014年3月には先端クラウドラボを発足し、AWS、アセンテック、シトリックス・システムズ・ジャパン、サイボウズ、マイクロソフト、NTT データ イントラマート、セールスフォース・ドットコム、Sansan、ヴイエムウェア、ウイングアークなど、各社の複数サービスを効果的に連携させた新サービスを開発している。