産総研とテクニカル社は共同で、平面度が約6.3nm の超高精度平面ガラス基板を開発した。これは関東平野の広さに対して約5mm程度の凸凹に相当するもの。産総研が新たに開発した、角度測定方式を用いた超高精度平面度測定装置による評価技術を利用。現在、製造現場で使われている平面度測定装置の測定精度は約32nm 程度であったが、この平面ガラス基板を基準版として組み込むと、その測定精度が5倍向上する。これにより、製造現場での光学部品の精度の向上が期待されるという。

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今回開発された超高精度平面基板(直径100 mm)(左)とその平面形状測定結果(右)
赤色の部分(外周付近)と最も凹んだ青色の部分(中央付近)との凹凸の差が、6 nm以下に

高精度な平面基板は、反射鏡や半導体で用いられており、より高精度への需要が高まっている。今回、世界最高精度の平面度を提供していた産総研と、独自の研磨技術を持つテクニカル社の協同により、超高精度な平面基板の実現が達成された。